heyでPXを加速させるサービスデザイナー。320人同時ワークショップをまとめあげるまで
heyのPX(People Experience)をプロダクトをひとつ作る勢いで注力する。そんなミッションを遂行するためheyにやってきた瀧野はるか(たきの・はるか)さん。パワフルな活躍に背景にあるこれまでのキャリアと、お仕事について聞きました。
デジタルとアナログが融合した、Perfumeの衝撃
──まずは瀧野さんのキャリアから聞かせてください。なんだか、面白いキャリアを持っていそう。
どこから話しましょう。高校時代はPerfumeが好きでした。MVやライブを観て、デジタルとアナログの両方をふんだんに使った表現に感動して、こんな人に衝撃を与えるような人になりたいと思っていました。真鍋大度になりたい!って。
──では、その後は美術の道へ?
大学ではグラフィックデザインを専攻しました。建築、プログラミング、家具、エディトリアルなど、さまざまなデザインを勉強していくなかで、コミュニケーションデザインに興味を持ったんです。正しくものを伝えること、さらにそれだけではなく遊び心やユーモアを交えて伝わりやすくすること。その面白さに魅了されてはじめは広告のアートディレクターを目指しました。
──そうなんですね!広告のアートディレクターということは、代理店を目指して?
まさに。早速学生時代にインターンに行きました。周りに絵作りで勝負する美大生がたくさんいる中で、私は面白さで勝負。インターンでは優勝できたのですが、その時に「プランナーとか目指してみたら?」とアドバイスされ、プランナーへの道が見えてきました。
デザイナーからプランナーに
──プランナーといっても様々なフィールドがありますよね。どんな領域を手掛けていたのでしょう?
代理店系列の会社で、ARやVRなどテクノロジーを使った広告表現を手掛けました。新しい技術を使うだけではなく、どう表現に落とし込むかが腕のみせどころ。タフな仕事でしたが、デジタルとアナログ両方掛け合わせた体験づくりをする面白さを感じられる職場でした。
その後、会社の事業領域が広告から「サービスデザイン」へ、いわゆる新規事業開発の領域になり、サービスデザイナーとして、働くように。シナリオプランニングと言って、未来を予測してそこから逆算して今やるべきことを考えるコンサルティングが面白く、印象に残っています。
──バックキャストの考え方でコンサルティングをするんですね。どのようなものを?
化粧品メーカーと未来の美容体験を考え、中期計画を作り、そこからサービスやプロダクトのコンセプトを作りました。イメージしていただきやすいようにビデオを作ったり、未来の人の暮らしのストーリーを描いたりするなど、緻密に設計した思い出深いプロジェクトです。
ちゃんとわかった上で合否をだしてほしくて対面で
──heyとの出会いを教えてください。
勤めていた会社そのものが終わってしまうことになって、フリーランスになりました。デザインやコンサルティングの仕事をしていたのですが、迷いがあって、相談したのがheyに勤めている友人でした。すると、タイミングよくheyのPXに力を入れ始めるタイミングだと言うではないですか!プロダクトを作る勢いで組織開発をやるために、サービスデザイナーのポジションがあるということを聞きました。「サービスデザインを組織デザインに応用し、heyに関わるあらゆる体験のデザインするーー」直感的にこれだ!と思って。そのまま、面接に進みました。
──入社時期はコロナ禍が始まったあとですよね。
そうなんです。リモートでの転職は正直不安でした。面接が進んで、このまま入社するという手もあったけれど、一生のご縁だし自分のことをわかっていただいた上で合否を出してもらわないと後悔するなと思い、対面での面接をお願いしました。自分のいいところもだめなところも、会わないと伝わらないなと思ったんです。喋り方や仕草など、そういう小さなことも。
──瀧野さんにとっても、対面で会社の印象を確認するのは大切だったのではないかと思います。実際にどんな印象を持たれましたか?
面接で聞かれることに、会社の雰囲気が出ると思いませんか? hey以外の会社では、過去にやったプロジェクトなどを聞かれました。でも、heyは逆に「このことについて、瀧野さんはどう思いますか?」というスタンスだったのです。過去のことを聞くよりも、お互いに今興味のあることを話し合うというスタンスがとてもいいなと思いました。それに、PXにサービスデザイナーを入れるという発想が「組織開発に力を入れている企業」という感じがして、いいなーって。
320人同時のワークショップ、「オールスターヘイ」
──瀧野さんには入社してすぐにさまざまなプロジェクトで活躍してた印象があります。手掛けたプロジェクトについて教えてください。
まず、マネージャーとメンバーが行っている「1on1」のリサーチを行いました。当時の課題に、1on1のやり方がマネージャーによって異なったり、マネジメントがどうあるべきなのかが固まっていないという課題があったのです。15人以上にインタビューを行い、課題ややりかたをヒアリングしました。
──これまでのキャリアのリサーチ力が生きていますね!
そうなんです。もうすぐ、ガイドラインブックをリリースする予定なので期待していてください!また、内定者の体験向上のためのサイトを作成したり、社内報「hey hey ho」の編集したりと、社内外のブランド体験の向上のためのさまざまなことをやっています。
──コアバリューを全社で策定したイベント「オールスターヘイ」についても教えてください。あれはすごい盛り上がりでした。
コアバリューを決めるワークショップを、全社員で、オンラインで行うという壮大なイベントでした。準備には2ヶ月半をかけたのですが、それでも短かったです。ボトムアップでコアバリューを決めたいという経営陣の意向を受けて、コアメンバーに「これまでheyで大切にしてきたもの、今大事にしているもの、これから大事にしたい価値観」を話してもらい動画コンテンツを作ったり、ワークショップでみんなのアイディアを出したりしてもらいながらコアバリューを作りました。
──一番大変だったのは何でしたか?
320人がオンラインでワークショップを行ったことです。全体でのコミュニケーションをとりつつ、小さなチームに分かれてワークショップをしてもらう時にはその活性化をどうするか。Googleスライドでどこまで進んでいるかをモニタリングしたり、行き詰まっているグループがあればSlackで声をかけるなど、テクノロジーの力を使って頑張りました。「あと何分だよ」と声をかけたり、次は何をするかを常に提示して、何をしていいかわからない状態を作らないように工夫しました。
──自宅に配送したノベルティボックスも素敵でした。Slackでとても盛り上がっていましたよね。
オンラインイベントでセットの配送は定番ではありますが、何を送るかや、限られた時間とお金でどう楽しませるかを考えました。
──さまざまなプロジェクトを行う上で、心がけていることや瀧野さんならではのコツはありますか?
前職の時に意識したのは、クライアントのビジネス、消費者、社会にとって三方よしの状態にすること。これをPXに置き換えて、heyの経営、働く人、heyの事業にとって良い仕組みを作ろうと心がけています。上からの目線も、下からの目線も両方持つことで立体的な視点を持てるかなと思っています。
──最後に、これからやりたいことについて教えてください。
heyのファンを社内外に増やすことです。働くメンバーから発信できるようなプロジェクトや仕組みを作っていきたいなと思っています。heyのブランド力をあげて、みんなが知っている会社になったらいいですね。heyはPXのそういう活動に前向きに協力してくれる人が多いので、あとは頑張るだけです。
(写真・文:出川 光 / 文中の物撮りカットは本人提供)
*2022年4月18日にタイトルに誤りがあることがわかり修正をいたしました。修正事項は以下の通りです。また、これに関わる本文と見出しも同じく修正をいたしました。
修正前)heyでPXを加速させるサービスデザイナー。400人同時ワークショップをまとめあげるまで
修正後)heyでPXを加速させるサービスデザイナー。320人同時ワークショップをまとめあげるまで
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