初めてのマネジメントの難しさとやりがい。未来の STORES のサポート体制のあり方を模索する
STORES では、いくつものプロダクトが誕生しているだけでなくそれぞれのプロダクトの連携が急速に進んでいます。今回インタビューするのは、カスタマーグロース部門のグロース本部でマネジャーを務める冷清水まり絵さん。これまでのカスタマーサポートのあり方と何が変わったのか、現在どんなことに取り組んでいるのかなど、お話を聞きました。
──この1月から、2つのチームのマネジメントを行うだけでなく、それぞれのチームの業務領域も変わったのだとか。現在のお仕事について教えてください。
グロースサポートAグループのマネジャーとして、ふたつの異なるカスタマーサポートのチームマネジメントを行っています。まず、STORES レジ のサポートを中心に、複数の STORES のプロダクト利用や、有料プランの活用をサポートする「クロスサポート(※)」のチーム。そして、 STORES ブランドアプリ のサポートを行う「ブランドアプリサポート(※)」のチームです。
※編集部注)実際の組織名と異なりますが、本記事では内容をお伝えしやすくするためこのように記載いたします。
私は1月からこの2つのチームのマネジャーとなり、そのサポート体制のアップデートや、自身の未経験領域プロダクト知識のインプットなどを行っています。
──それぞれのチームのサポートのあり方は、どのように変化したのでしょうか?
まず、クロスサポートのチームは、これまでは STORES レジ を軸とした複数プロダクト利用の事業者様向けのサポートを行なっており、事業者さまが今知りたいこと、お困りごとを、素早くリアクティブに解決する体制でした。1月からは、これまでのリアクティブなサポートに加えて、お困りごとのお問合せ機会を起点に、STORES レジ をより深く有用に活用いただくため、プロアクティブにレジベーシックプランの提案を行い、事業者様の成長に寄与するご提案をするようになりました。
──問い合わせいただいたことに答えるだけでなく、提案を行うようになったのですね。例えばどのような内容なのでしょうか。
あくまで一例ですが、事業規模が大きくなったり、実店舗とネットショップの両方を運営されるような事業者様では、在庫管理の手間が課題になることがあります。そこで、STORES レジ の在庫共有機能の出番です。レジベーシックプランには STORES ネットショップ とSTORES レジ (店舗)間の在庫共有機能があり、ネットショップの商品在庫と実店舗の商品在庫を連結することができます。これを利用することで、事業者様の在庫管理がより効率的になる点などをお伝えし、お店のよりよい運営を見据えた提案を行なっています。
新しくなったクロスサポートのチームは、このようなご提案はもちろん、すでに複数の STORES のプロダクトを使っていらっしゃる事業者様や小規模事業者様への対応も行いながら、より STORES のプロダクトを使いこなしていただくためのサポートを行っています。
──もうひとつの STORES ブランドアプリ のサポートはどのように変化したのでしょうか。
ブランドアプリサポートでの変化は、 STORES ブランドアプリ のサポートだけでなく、今後の法人向けサポートの基盤づくりを見据えた探索フェーズに入ったことです。このチームが特徴的なのは、サポートをカスタマーサクセスと連携し行なっていることです。
STORES ブランドアプリ を活用している事業者様は、プロダクトによる事業貢献への期待値が高いのが特徴です。事業規模の大きい事業者様が多く、お問合せいただく方も、店舗従業員様のみならず様々な部署のご担当者様であるケースもあり、いただくお問い合わせの内容が、単純な操作方法だけでなく、事業成長に直結するようなアクションをSTORES ブランドアプリ を使って具体的にどう実現できるかを背景にしたものが多いのです。
そのため、活用事例に関するご質問や、ときには個別のカスタマイズのご要望をいただくこともあります。そのような幅広いお問合せ/ご相談に対応するためにも、カスタマーサクセスとサポートによる密に連携した体制が非常に重要です。そして、このようなサポート体制は、これから STORES がより大きな規模の事業者様にサポートを提供する時の基盤にもなっていくかもしれません。
プロダクトや状況に合わせた体制づくりが難しさ
──2つのチームを担当してみて、どんな手応えを感じていますか。
どちらもかなり難しいなと感じています。その中でも難しいのは ブランドアプリサポート ですね。クロスサポートチームで向き合う STORES レジ の事業者様はFAQを見てセルフオンボーディングすることが多く、サポートはあくまでそのお手伝いです。それに対して、STORES ブランドアプリ は、提供しているアプリがそれぞれの事業者様により異なるので、共通のFAQなどが少ないのです。サポートをする側も、それぞれのアプリの仕様をある程度把握して対応する必要があり、難しさを感じています。
──それぞれのチームのやりがいについて教えてください。
異なる領域のサポートですが、それぞれにやりがいがあります。まず、クロスサポートは、STORES レジ というこれまでもサポートを行ってきた得意領域で、新しいことに挑戦する楽しみがあります。また、事業者様の経営やお商売の根幹に関わるご提案をすることで、STORES レジ をより深く使っていただけるのは、カスタマーサポートとして何よりも嬉しいことです。
ブランドアプリサポートでは、仕様の不明点や困りごとにお答えするだけではない複雑な提案ができることや、これまでになかった他部署との連携により、新しい業務の定義を探索する楽しみを感じています。
どちらも、まだ誰も答えを見つけていない仕事の定義や、あたらしい枠組みをみんなで作っていく楽しみを感じられる仕事です。今の仕事が、これからの STORES のカスタマーサポートを作っていくと思うと、メンバーも楽しみながら仕事をしてくれているのではないでしょうか。
初めてのマネジメントで大切にしていること
──2つのチームをマネジメントされていらっしゃいますが、リソースの配分はどのように行っているのでしょうか。
クロスサポートは、私もチームメンバーも対象プロダクトである STORES レジ の知識は十分で、自立したくましく成長している仲間に一定の運営を任せて、必要ならば自らリカバリーできる体制を作っています。一方で、ブランドアプリサポートの STORES ブランドアプリ は、私自身がまだプロダクト知識を吸収しているところである上、新メンバー含めたチームの再構築途上です。そのため、リソース配分はブランドアプリサポートに重点を置かせていただいています。どちらも中途半端な結果にならないよう、メリハリのあるマネジメントを大切にしています。
──初めてのマネジメントを、どのように感じていらっしゃいますか?
難しいけれど、やりがいに溢れていてとても楽しいです。難しいなと感じるのは、組織の中に正解を教えてくれる人がいないこと。私以外もそうですが、 STORES でマネジャーをしている人はそれぞれの環境がユニークで、一人として同じ状況の人がいません。私はこれまで馴染みのなかった新しいプロダクトの担当となり、プロダクトや顧客の理解と並行して、新メンバーを含むチームの再構築をしているところですが、その正解を知っている人は STORES の中にはいなかったのです。それは難しさでもあり、自身でやり方を探索できるやりがいでもありました。
──初めてのプロダクトを担当したり、マネジメントする際にどのようなことに気を付けていますか。
“複雑なことを複雑なまま”受け止めることです。特に、ブランドアプリサポートはチーム体制も事業者様の課題も複雑で、はっきりとした答えをまだ誰も持っていません。それを無理やり簡素化したり削ぎ落としたりせず、一度受け止めることを大切にしています。もちろん、必要な業務整理や提案も行いますが、無理やり結論を急がず、じっくりと答えを探していこうと思います。
テクノロジーも活用し、チームのサポート範囲を拡大していく
──今後の展望を教えてください。冷清水さんがマネジメントする2つのチームをどんなものにしていきたいですか。
まず、クロスサポートは、STORES のプロダクトを組み合わせて使うことや、STORES レジ の有料版の活用のメリットを事業者様にしっかり伝えていきたいと思います。クロスサポートのチームは、これまでもさまざまなフェーズやプロダクトの変化を乗り越えてきましたから、今回の変化も前向きに楽しんでもらえると思います。
ブランドアプリサポートは、STORESとしてのこれからの法人事業者様向けのサポートのあり方のヒントを見出し、それを他プロダクトや未来の新たなプロダクトに対しても横展開していけたらいいですね。現在は STORES ブランドアプリ のサポートを行っていますが、これからその対象をさらに広げていけたらいいなと思います。
── STORES のカスタマーサポートは、これからどのように変化していくのでしょうか。
STORES のプロダクトがこれからもどんどん増えていけば、それぞれにカスタマーサポートのチームを置くのは現実的ではなくなってきます。その時には、各サポートチームが対応範囲を広げたり、仕様などのドキュメントの把握にAIを活用するという方法もあるかもしれません。テクノロジーを活用しつつ、事業者様に真摯に向き合う。そんな未来の STORES のサポートチームになれたらいいなと思います。
デザイン:荒木 脩人
写真・文:出川 光
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