「Java女子部」は初心者にとってのコミュニティの入り口。運営を行う STORES 決済 のバックエンドエンジニアの想いとは
テクノロジー部門の決済開発本部で、 STORES 決済 のバックエンドエンジニアとして活躍する島田幸さん。社外では「Java女子部」の運営を行うなど、積極的に技術コミュニティに参加したり、運営をしたりしています。開発部に異動を申し出たエピソードから、現在のコミュニティ運営への想いまで、お話を聞きました。
難しいところが面白い。 エンジニアになるまでのキャリアと、STORES に転職したきっかけ
──まずは、島田さんのキャリアのはじまりからお話を伺いたいと思います。エンジニアを志したのはいつ頃のことなのでしょうか。
私の父はエンジニアで、私はその影響もあって幼い頃からパソコンを買ってもらってそれで遊びながら大きくなりました。本格的なプログラミングではありませんでしたが、HTMLなどをコピペしてWebサイトを動かしたりするのが私にとっての遊びでした。プログラミングを本格的に始めたのは社会人になってからです。
──それでは、最初のキャリアがエンジニアなのですね。
いいえ、最初はSESの会社でヘルプデスクのオペレーターをしていました。けれど、寄せられるお問い合わせにシステムのことがわからずにマニュアルに沿って返事をしていることに違和感があり、開発部署への異動を申し出たのです。
当時その会社では、運用から開発への異動を申し出ることが珍しかったようで、開発部署への異動が叶いました。そこで3ヶ月ほど勉強させてもらえることになり、周りに教えてもらいながら少しずつ開発の仕事を始めました。この会社では、常駐で金融の開発をする機会にも恵まれました。その後、仕事を通じて興味を持ったウェブ開発に目を向けて転職。2社目ではサーバーサイドエンジニアとして社内システムを作るなどの仕事をしました。
──STORES に転職を決めたのはなぜだったのでしょうか。
STORES を知ったきっかけは、少し前に遡ります。JJUGのカンファレンスやセミナーにスタッフとして参加していた時、 STORES 決済 の前身であるCoineyが協賛ブースを出していたのです。また、JJUG自体の集金もCoineyを使っていたので、サービスに馴染みがありました。
前職では一つのシステムに一貫して関わることがなかったので、自社サービスをやっている会社に入ってみたいと思っていたところに、シニアマネジャーの内立さんからSNS経由でカジュアル面談に呼んでいただきました。
そこでお話を聞いてみると、自分がやりたいことに STORES がぴったりだということがわかったのです。バックエンドエンジニアが大勢いる体制で開発ができること、金融に関連していて、かつ歴史の長いサービスを扱えることが入社の決め手になりました。
──金融に関連していることや、歴史の長いサービスを扱いたかったのはどうしてなのでしょう。
金融関連のサービスはたくさんの規約や制限があって難易度が高いんです。また、これまでたくさんの人が関わってきた歴史の長いサービスは、これまで様々な目的で行われた開発が積み重なっていて一番ややこしいんです。このややこしさが、私にとっては興味深く、面白いと感じるポイントなんです。
機能追加とサービスの安定性
両方を考えるのが STORES 決済 の面白いところ
──現在のお仕事について教えてください。
STORES 決済 のバックエンドの開発をしています。最近では、STORES 決済 のAndroidアプリでも電子マネーが使えるようになる機能をリリースし、さらに、現在新たな決済手段の対応をしています。このような機能追加をしながら、裏のデータベースのバージョンアップなども行っています。
──決済手段の追加は、大きなリリースになりそうですね。
そうですね。入社してすぐ着手したので、かれこれ1年以上かけている大きな開発です。もうすぐリリースできそうなところまで来ているので、「やっと来たな」という感じ。早くリリースしたいですね。
──この開発ではどんなところが難しかったのでしょうか。
その決済手段を使うために必要な審査をどう通すかや、返金する時に必要な条件は何かなど、考えなければいけないことが多い点です。そしてそれが、楽しいところでもあります。
──難易度の高いことを考える時、島田さんは仕事の楽しさを感じるのですね。
そう感じます。そして、それは STORES 決済 の開発の醍醐味でもあります。長い間運用してきたサービスなので、これまで使ってきてくれた多くのオーナーさんがいて、サービスを止めるわけにはいかず、安定的に運用していくための開発が必要。一方で、サービスを盛り上げるための機能追加も必要。このバランスを考えながら開発できるのは、とてもやりがいがあると感じるのです。
初心者が大規模コミュニティに参加する前の
準備ができる。「Java女子部」を運営する理由
──島田さんといえば、現在「Java女子部」の運営をされているとか。どんなコミュニティなのでしょうか?
開発コミュニティの多くは男性メンバーの方が数が多く、そうではないコミュニティを作ろうと始まったのが「Java女子部」です。女性だから開発の仕方やはたらき方に違いがあるわけではありませんが、男性参加者が9割以上のコミュニティにいきなり参加したり登壇したりするのはハードルが高いものです。Java女子部は、10名ほどの小規模で、まずは知り合いを作ってJJUGのような大きなイベントに参加する前の準備の場としても使えるようなコミュニティとして運営しています。
──この運営をするようになったきっかけは何だったのでしょうか。
初めてJJUGの勉強会に参加した時、男性ばかりの雰囲気に圧倒された経験があったからです。けれど、その時にJava女子部でお会いしたことがある人が「隣に座ろう」と声をかけてくれて。私のように初心者で初めてイベントに参加する人が、少しずつ慣れていける場所を作ろうと、声をかけていただくままに運営に携わることになりました。それが2019年のことなので、かれこれ4年くらいこのイベント運営を行っています。
──Java女子部の運営をしていて良かったと思うことはなんですか?
このコミュニティ運営を通して、人前で話したり何かを書く機会を得られたことです。 STORES に入社したのもこのコミュニティがくれた機会でしたから、私のキャリアに大きな影響を与えてくれました。また、Java女子部が最初の勉強会だという人はけっこういるんです。まずJava女子部に来てみて、その後JJUGに参加して......と活動の場を広げている方を見ると、やってきて良かったなと思います。
私は、エンジニアと女性という属性を紐づけて考えたことがあまりありません。外に出る仕事ではないので性別が最初に外に出ることもありませんし、昔のように重たい物理サーバーを運ぶこともなくなりました。深夜作業などもこの10年でかなりなくなったと感じます。
もともと 「女性のために何かしなければ」という使命感ではなく、楽しいから運営に関わり始めたこのコミュニティ。それが女性が直面するハードルを下げたり、誰もが自分らしく働ける一助になれているなら嬉しいですね。
技術に向き合いながらこれからも開発をしていく
──これから島田さんがやりたいことや、目指していることはありますか?
Java女子部をはじめ、コミュニティで人と関わるようになってから、そこで出会った人に勧められたり誘ってもらうことでキャリアが楽しそうな方に勝手に進んで行った感覚があります。それ自体は幸せで、これまではその中で自分ができることをやってきました。
けれど、ここでそろそろ技術的なチャレンジをするタイミングが来ているようにも感じています。これからは、もう少し腰を据えて技術やエンジニアリングに向き合っていきたいと思います。
\ STORES では一緒にはたらく仲間を募集中です!/