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逆境は自分の価値を高めるチャンス。iOSエンジニアとして STORES ではたらく理由

 STORES ブランドアプリ のiOSエンジニアとして活躍する長谷川将司さん。アプリ開発だけでなく、エンジニアの採用やカンファレンスなどのコミュニティ活動にもコミットし、幅広い分野で手腕を発揮しています。自分にできることは、とにかく何でもやってみる。これまでのキャリアを紐解くうちに、過酷な状況へ自ら飛び込む「強さ」の秘訣が見えてきました。

PROFILE
長谷川将司さん・・・テクノロジー部門CRM開発本部CRMグループ

STORES にて STORES ブランドアプリ のiOSアプリ開発を担当。Ebisu.mobileのような勉強会やSTORES Beer Bashなどのコミュニティの主催も行っている。SNSやGitHubのアカウントは@marcy731

未開拓の環境で自力を養う。可能性を広げた挑戦の数々

── STORES に入社する前は、どのようなキャリアを歩まれてきたのでしょうか。

大学では認知神経科学を研究し、その中でも認知の切り替え時に人間の脳がどのような反応をするのかを調べていました。難しく聞こえるかもしれませんが、ネッカーキューブや騙し絵を見た時に起こる錯覚が分かりやすい例です。

キャリアとしてはそのまま研究を続け、大学院に進学し、大企業や研究室に入る道もありました。けれど、私が選んだのは不動産を扱うベンチャー企業ではたらく道でした。ベンチャー企業ならば少人数の組織で経営陣との距離が近いはず。第一線で活躍する人の仕事ぶりを間近で見られる環境で「自力」をつけたいと考え、新たな分野へ飛び込むことにしたのです。

──そこでは、どのような経験を積まれたのでしょうか。

「アナログな不動産業界をテクノロジーで改革しよう」という社長の思いに強く惹かれ入社を決意したものの、当時はエンジニアも少なく自社プロダクトもまだないような状況でした。

そこで、まずは社会人としてのベースを身につけようと不動産の営業に従事しました。エンジニアとして働き始めたのは1年目の秋頃からです。エンジニアとしての研修を終え、アサインされたのは新規事業のアプリ開発。エンジニアもPdMも人が足りない状況で、設計からモックアップの作成、ユーザーヒアリングの実施、仕様の提案、そしてiOSアプリの開発まで、とにかく自分の力でアプリ開発を前に進めていくしかありませんでした。

入社3、4年目まではそのような大変かつやりがいのある環境でエンジニアに必要な基礎能力を身につけることができました。

また、エンジニアリングに限らず、宅地建物取引士の資格を取ったり、必要だと思われることは何でも挑戦し、さまざまなスキルを身に付けました。

──前職では、エンジニアの採用や育成にも携わっていたとか。

会社の成長に伴いエンジニアの数が少しずつ増えていきました。さらに、上場が近くなると中途採用で経験豊富なエンジニアが次々と入社するように。一方で、新卒エンジニア採用や育成は大きな課題でした。当時の人事部には、エンジニアの採用や育成に明るい人がいなかったのです。

それならば、プロダクトは信頼できるメンバーに託し、人事として新卒エンジニアの採用や育成にコミットしたほうが、会社の成長に繋がりそう。そう考え、人事に異動し新卒エンジニアの採用や育成を行いました。

──新卒エンジニアの採用や育成をする中で、印象深かった出来事はありますか?

学生の時に出会った候補者が、その縁で実際に入社してくれて、成果を出す姿を見た時は感慨深いものがありました。自分自身がエンジニアとして成果を出した時と同じくらい会社の将来に貢献する喜びを感じました。

 STORES を選んだ理由は「コミュニティへの寄与」。アプリエンジニアとしての価値を高める新たな環境

──長く勤めた会社を退職し、転職を決意した理由は何だったのでしょうか。

転職の理由はいくつかあります。まず人事に移っても副業でアプリ開発は続けていたのですが、モバイルアプリ開発をメインに仕事をしたい気持ちが高まったこと。次に、モバイルアプリ開発の優先度が高い会社で働きたかったこと。そして何より、iOSDC Japan(以下、iOSDC)やRubyKaigiなどのエンジニアコミュニティへの支援を行う企業で働きたいという思いです。

前職では、コミュニティへの寄与よりも開発が優先される場面が多く、いわゆる技術広報に力をいれていませんでした。そのため、経験のあるエンジニアへの認知がとれず、時にもどかしい思いをすることがありました。 STORES のようなさまざまなエンジニアコミュニティに積極的に参加し、貢献していく組織でコミュニティと一緒に成長するエンジニアでありたいと考えたのです。

実際に私自身が STORES を知ったのもiOSDC Japanでした。そこで STORES を知り実際に入社したことを考えると、コミュニティに対する継続的な貢献の重要性を改めて感じます。

──当時ほぼ一人だったiOSエンジニアのポジションは、ハードルが高くありませんでしたか?

前職のベンチャーに飛び込んだ時もそうでしたが、仕事の大変さや難易度で気持ちが変わることはありません。むしろ開拓の余地がある環境は、私にとって新たな力をつける鍛錬の場で、わくわくさせてくれるものなのです。転職する当時、仕事の内容は未知数でしたが、それはアプリエンジニアとしての価値を高めるためにまさに求めていた環境。これから新規事業を推進できる数少ないアプリエンジニアとして、自身の技量を試そうと、入社を決めました。

Androidエンジニアと行った STORES ブランドアプリ開発の効率化

── STORES に入社してしばらくすると、iOSエンジニアが長谷川さん一人になってしまいましたよね。この時はやはり大変だったのではないでしょうか。

そうなんです。優秀なiOSエンジニアの方が辞めてしまい、その穴は大きなものでした。仕事の状況はと言うと、 STORES ブランドアプリ の開発方法そのものを変えていく必要がある時期でした。

──それをiOSエンジニア一人の状態で行ったんですね。どのようなものだったのでしょうか。

当時の STORES ブランドアプリ は、新規アプリを受注するたびに手作業で0からアプリの設定や必要な開発を行っており、新機能開発にかけられる時間が少ないような状態でした。これから STORES  ブランドアプリ が成長し、開発するアプリの数が増えた時に、対応しきれなくなることが目に見えていたので、まずは土台の仕組みづくりを行っていました。

そこで、各アプリは固有の設定をyamlファイルに記述しGitHubにコミットするだけで、複数のアプリを1つのリポジトリから動的に生成する仕組みを構築しました。結果、新規開発・保守のコストは大きく下がり、 STORES  ブランドアプリ における開発体験は飛躍的に向上しました。Androidエンジニアと二人で方針を考えながら進めていった、思い出深い仕事です。とはいっても、理想からはまだまだ遠いので、今後も少しずつ改善を繰り返していきたいです。

これからの自分に、これからSTORESにできること

──入社して一年が経ちました。今のお気持ちはいかがですか?

苦労の多い一年間ではありましたが、おかげでアプリ開発における推進力が高まり、iOSエンジニアとしての経験を積むことができました。その他にも、カンファレンスやイベントなど社内外に向けた発信活動やエンジニアの採用に携わり、自分がやりたいと思った仕事はすべてやらせてもらえています。入社前に想像していた以上に、充実した日々を過ごしています。

──アプリエンジニアとして、 STORES の魅力は何でしょうか?

目に見えて効果や進捗が見える機能開発だけでなく、それ以外の開発にも目を向けているところです。 STORES ブランドアプリ 開発の効率化はオーナーさんにとってわかりやすいニュース性や売り上げに直結する開発ではなく、内部の効率化を進める開発です。

そのような開発を経営陣をはじめ、ビジネスサイドのメンバーを含めた全員で課題意識を持って取り組めたのは、STORESならではの仕事だと感じます。事業を拡大するために、今何をするべきなのか。それを短期だけでなく、中長期的な目線で考える STORES の文化のおかげで、この開発を実現することができました。

──お話を伺っていると、どんな仕事にも挑戦し、コミットする長谷川さんの仕事観が伝わってきます。

私は、過酷な状況を「これからの自分に新たな力を与えるチャンス」だと捉えています。高い壁を乗り越えるごとにスキルが増え、アウトプットの幅が広がるのが何より楽しいのです。そして、それには職種の垣根はないはず。エンジニアリングだけでなく、人事や他の仕事も自らの価値を発揮するためのひとつの手段。自分ができること、必要とされる場があるならば、どんなことにも挑戦していきたいです。

──これから、 STORES でどんな挑戦をしていくのでしょうか。 

 STORES ブランドアプリ のモバイルエンジニアの数を増やしていきたいですね。目指すのは、広くエンジニア界隈でも存在感がある組織です。 STORES  はまだまだ成長していく組織であり、それぞれのサービスが一歩ずつ進んでいる最中です。今その仲間になったとしたら、自分たちの裁量で大きなチャレンジができる、やりがいのある職場です。自ら道を切り拓く胆力を養いたい人、新しいことに挑戦したい人を仲間に迎えて、これからの STORES ブランドアプリを作っていくつもりです。

(取材・写真:出川 光)

長谷川さんのお気に入り:猿田彦珈琲
珈琲もとても美味しいのですが、何より店員さんのホスピタリティがとても気持ち良いです。

\ STORES では一緒にはたらく仲間を募集中です!/


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