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大企業から STORES に転職した二人のリアル。「今欲しい経験を積める」「人生が手の中に戻ってきた」
プロダクトの数も増え、組織サイズも大きくなった STORES ですが、大企業に比べればまだまだ規模の小さなスタートアップ。現在規模の大きな組織で働いている方にとっては、転職による環境や仕事のやり方の変化が気になる方も多いことでしょう。今回は入社数ヶ月の大企業経験者の橋本桃子さん、帆苅茜さんにその転職軸や環境の変化、仕事についてインタビューしました。お話を聞いてみると、お二人の生き方そのものが詰まった意思決定と現在の様子が浮かび上がってきました。
PROFILE
帆苅茜さん・・・ビジネスグロース部門/事業推進本部/事業推進グループ
新卒で総合広告代理店に入社。Amazon広告運用&コンサルティング、外資系日用品メーカーの担当営業、クライアント企業の事業開発・組織改革の支援を経て、2024年に STORES に入社。事業推進として、営業推進、マーケティング施策の計画・実行などを行う。趣味は、Netflix・映画鑑賞、麻雀。
橋本桃子さん・・・ビジネスグロース部門/事業推進本部/事業推進グループ新卒で大手小売業に入社後、バイヤーとして新規商品開発のほか事業開発を担当する。 大手SaaSへ入社後は新規事業開発部門でインサイドセールスチームの立ち上げ、インボイス管理事業のプロダクトマーケティングマネジャーやアライアンスマネジャーを経て2024年に STORES に入社。事業推進として主に営業推進を行う。休日は基本インドアだが、最近はこっそりサーフィンを練習中。
組織サイズを小さくする転職をしたお二人。
これまでのキャリアと重視したポイント。
──今日は、大企業を経て STORES に転職し活躍されているお二人にお話を伺います。まずは、 STORES の前のキャリアについて教えてください。どのような仕事をしていたのでしょうか。
橋本:私の前職は営業DXサービスのSaaS企業です。グループ全体で2000人くらいの従業員数がいました。私はインサイドセールスとして入社し経験を積んだのち、当時新規事業だったインボイス管理事業でインサイドセールスの立ち上げとプロダクトマーケティングを経験しました。
帆苅:私は新卒以来7年弱、大手の総合広告代理店で働いていました。はじめは広告事業部門でAmazonのインターネット広告の運用やコンサルティングを、その後外資日用品の担当営業を、最後の2年は新規事業開発の支援を行っていました。
──転職を考え始めたきっかけは何だったのでしょうか。また、転職時の仕事探しの軸はありましたか。
橋本:私が重視したのは、小売産業と距離が近い仕事であること、そしてこれから成長するフェーズの規模の会社であることです。これまで経験した企業は3000名規模、前職が1500名規模で社内調整や新しいチャレンジに時間がかかることもしばしばありました。もう少し規模が小さく、早いフェーズから事業を推進したいという思いがあったのです。
帆苅:私も、橋本さんと似た気持ちを持って転職活動をしていました。前職ではクライアントの新規事業の支援をしていたのですが、会社の規模が大きいがゆえに上申に時間がかかってしまったり、PoC(概念実証)フェーズに到達しないことも珍しくありませんでした。世の中に対し、新しい事業やプロダクトを出して、お客様の反応を踏まえ改善していく、その一連の流れを経験してみたいと思い、転職を検討しました。
──転職活動をする中でいくつか最終候補になった会社があったと思います。その中で STORES を選んだのはなぜだったのでしょう。
橋本:私が探していた事業推進のポジションは、小さな規模の会社ではなかなか募集がありませんでした。転職活動を止めることも考え始めた時、事業推進のポジションの募集を開始したのが STORES だったのです。バックオフィスの求人などが大半を占めていたので、これまでの経験が生かせる小売業向け、かつSaaSの事業を展開している STORES には運命的なものを感じました。
帆苅:私は「スタートアップならどこでも」とかなり広範囲な軸で転職先を探しており、選考を受けながら会社を絞り込んでいったので、いくつかの会社と比較検討しました。その中でも STORES を選んだ理由は3つあります。まず、自分のキャリアと親和性があること。これまでコマースを担当してきたのでその経験を活かせそうな STORES が候補に入りました。次に、大企業よりもスピード感を持って事業を推進できる組織サイズ。ちょうど上場前で属人的な業務をなくすフェーズや規模であることがフィットしそうだと感じました。最後にポジションです。代理店から事業会社への転職だとマーケティングポジションしかオファーがないこともありますが、 STORES にはPMMの募集があったので、経験のある仕事ができることから意思決定に至りました。
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スタートアップ転職への不安はあった?
大企業から一歩踏み出した理由とは。
──スタートアップに転職すると、働き方や環境が大きく変わりますよね。例えば福利厚生や、給与の安定など変化に不安はありませんでしたか?
橋本:私は1社目から前職に入る時に大幅な組織のサイズダウンをしており、その時点で環境の変化や、整っていない部分があることを覚悟していました。確かに異なる点もありますが、私が自己成長のために重視している学びの環境や研修制度などはあまり変わらないという感覚が前職に転職した時点でありました。
STORES への転職時点でよく考えたのは、ライフステージの変化です。29歳での転職だったので、これからライフステージが変化しても、仕事とプライベートを両立しやすいリモートワークやフレックスタイム制度があることがかなり心強かったです。
これらの環境や制度も変化する可能性はありますが、何よりも私は「今」にフォーカスして意思決定をしたので不安はありませんでした。今欲しい働き方ができて、今経験したい仕事ができることが何よりも大切でした。 STORES にはそれが揃っていたので、不安はありませんでした。
帆苅:私は、確かに転職する時は悩みましたね。前職は福利厚生が手厚く、制度がよくできていてどの年次でも給与が安定していました。ライフステージの変化による働き方への影響が大きいとされる女性の立場では、前職の制度がかなり心強いものだとわかっていましたが、その分それを経験したらもう転職はできないだろうとも感じていました。
ここからは少しエモーショナルな話になりますが、前職にいる時に、この手厚い福利厚生や制度によって「人生が自分がコントロールできないものになっていく感覚」をおぼえました。給与が高く、何をするにも制度に支えられていると、この先事業に翳りが見えても会社にしがみついてしまうかもしれない。人生は自分のものであるはずなのに、会社に左右されてしまう感覚がありました。
それを変えたいという思いが強かったのだと思います。スタートアップは、自分がやったことと評価や給与が一致しやすい環境です。頑張れば評価されるし、そうでなければされない。STORES に転職して、久しぶりに人生が手の中に戻ってきた感覚です。
入社して数ヶ月。
転職の決断を振り返って。
──実際に転職してみて数ヶ月が経過しました。今この決断をどう振り返っていますか?
橋本:“今”STORES にある環境や仕事を見て転職を決めたので、入社後のギャップは全くありません。今欲しい経験を積める仕事に就けたので、これをやり切りたいと思っています。この仕事をやり切って欲しい経験値が積めたら、その後のことはまた考えればいい。まずはこれからの2、3年頑張ろうと決意をあらたにしています。
帆苅:最初は初めての事業会社でプレッシャーを感じていましたが、だんだん仕事の楽しさが見えてきて、転職の決断が間違っていなかったと感じられるようになりました。中でも、プロジェクトが進むスピードが圧倒的に早く、どんどん前に進んでいる感覚があるのが嬉しいです。検証にかかる時間が1年から1ヶ月単位にまで縮んだ環境で、とてもいい経験をさせていただいています。
──お二人のいるビジネスグロース部門には、大企業経験者の方も多くいらっしゃいます。このあたりはいかがですか?
橋本:確かに、大手企業や外資コンサルティングファームなど大企業を経験された方は多いですね。STORES に限らず、スタートアップは規模が小さい分、ワーディングや会議体の組み方、考え方などはマネジャーの方が一社目で経験した会社に依存していることが多いと思います。転職する時はそれを意識して選んでもいいかもしれませんね。
帆苅:ジュニアクラスの方や、その職種が未経験の方にとっては心強い点なのではないかと思います。スタートアップでありながら、大きい事業を扱ってきた方の下で働く安心感が得られるのは今の STORES の良いところかもしれません。
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STORES のプロダクトの魅力伝え、売上を伸ばす。
現在の仕事の難しさ。
──具体的な業務についても教えてください。どのような仕事をしているのでしょうか?
橋本:私たちが所属するビジネスグロース部門で求められているのは、STORES のプロダクトの中でもSaaS型のソリューションを提供する STORES ブランドアプリ 、STORES ロイヤリティ 、STORES データ分析 でプロダクトの売上を伸ばすことです。具体的には、現場からの定性情報と定量データをもとに課題を設定し、効果的な手法を選定したり、マーケティングやセールス、サクセス、プロダクトなど他部署とのハブとなって推進するのが私たちの仕事です。その中でも私は、これまでインバウンド型の営業で売上を作ってきた STORES がアウトバウンド型営業に移行するのに必要なアプローチや、資料、テクニックなどを最適化する仕事に注力しています。
帆苅:私はマーケティングチームと連携して、ホームページやダウンロード資料、広告などコミュニケーションの改善を主に行なっています。数あるプロダクトの魅力の中でも何を訴求すべきか、どんなコンテンツを届けるかを策定し、マーケティングチームと連携して実行するのが仕事です。その傍ら営業企画も行なっており、セールスのリストを作ったり、カスタマーサクセスチームと提案書の作成なども行ったりしています。
──今の仕事のどんなところに手応えや難しさを感じますか?
橋本:これまでインバウンド型の営業が主流の STORES にとって、アウトバウンド型の営業を取り入れるのはこれまで醸成してきたやり方を変える必要があります。これまでは興味を持ってくれた事業者様にプロダクトの魅力を伝える営業でしたが、こちらから事業者様にアプローチし、フィードバックをいただいてプロダクトを磨く営業に切り替える必要があるのです。事業者様の声を聞いて改善を積み重ねることを浸透させたり、より良いやり方を伝える難しさを感じています。
帆苅:代理店は広告から新規事業までさまざまな手段がありますが、事業会社はプロダクトの縛りの中でしか事業者様のお役に立てません。その中で、プロダクトの使い道や機能の組み合わせを提案する難しさを感じています。
また、デザインチームやマーケティングチームの方との目線合わせの大切さも感じました。私たち事業推進の立場だと、売上目標からブレイクダウンして施策数やリード数など数字を追いかけます。しかし、事業者様の満足やクリエイティブを大切にするチームの方達に「なぜ数字目標が先行しているのか? 事業者様目線で本当にやるべきことか?」と問われてそのバランスの重要さを実感しました。今はその良い塩梅を模索しているところです。
カルチャーを愛し、それを事業者様への愛着に変える。STORES らしさと魅力
──お二人にとって「STORES らしさ」とは何でしょうか。仕事を通して感じる STORES ならではの良さや、文化を教えてください。
橋本:働いている人のカルチャーとの距離の近さを感じる時「STORES らしいな」と思います。自分の好きなものがあったり、休日を趣味に費やしたりと、趣向がはっきりしている人が多く、それが事業者様への愛着にもつながっているのだと思います。
もうひとつは「Just For Fun」をミッションに掲げていること。実は、最初はこのミッションがピンと来ず「少しゆるい表現だな」とすら感じていました。しかし、入社してみると事業者様のこだわりや情熱にフォーカスするためにプロダクトを磨いているということがわかり、事業者様が使ってくださっている理由が腑に落ちました。今では事業者様のこだわりをITリテラシーがないばかりに叶えられないことがないように事業を進めていく様子がとても STORES らしく、気に入っています。
帆苅:橋本さんの言っていること、とっても共感します。前職もカルチャーを愛する人たちに囲まれていましたが、STORES も同じようにそんな豊かさがあることに喜びを感じています。また、事業者様への愛着は福利厚生にも反映されているのが STORES らしいですね。事業者様を応援しようと掲げるだけでなく、実際に制度として取り組んでいることが素敵だなと感じます。
また、入社前のSlackを遡っていると、能登半島地震の際には能登に拠点のある事業者様の商品を購入することで積極的に応援しようとする様子が見て取れて、社会の流れや必要とされているものを汲み取る力があるから、「中小支援プラン」などが生まれるのだなと合点がいったこともありました。
──最後に、これからお二人のように STORES に転職を考えている人に、アドバイスをお願いします。どんな人が合うかや、フィットする考え方、働き方などはありますか。
橋本:スタートアップは少数精鋭。時間も人数も限りがあるので、自分自身がスキルアップして生産性を向上していける方でないと難しいのではないかと思います。その分、経験を積めるのがいいところですが、頑張る力も必要です。
また、STORES には複数の会社がつながってできたという背景があるため、プロダクト間の連携にもこれから取り組む課題がたくさんあります。それらを解決しながらプロダクトを磨き込むことにこだわりを持てて、その試行錯誤を楽しめる方にはとってもいい環境だと思いますよ。
私自身も、スキルのバリエーションを増やしながら、試行錯誤を楽しんで実行力をあげていきたいと思っています。
帆苅:部署や職種の領域を超えて働くのが好きな人にはぴったりだと思います。広告代理店やコンサルティング会社から事業会社に転職を考えている人にお伝えしたいのは、事業会社は自分たちが仕事の起点を作る必要があるという働き方の違い。「自分が仕事をつくる」という意識を持って挑戦できる人は活躍できると思います。
また、スタートアップとひとくちに言ってもさまざまなフェーズがあります。成長市場に早期に参入し事業がどんどん伸びるフェーズもあれば、その後に来る第二、第三の事業の柱を育てるフェーズもあり、STORES は後者です。私は次なる柱を作ることにやりがいを感じているので、そんな方にはぴったりの会社なのではないかと思います。
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(写真・文:出川 光)
帆苅さんのお気に入り:FUGLENさま
奥渋にあるFUGLENさんのお店が好きで、よく飲んだ後に行きます。STORES ブランドアプリをご利用いただいており、好きなお店が導入してくださって嬉しかったです!
橋本さんのお気に入り:PARIYAさま
店舗ではおしゃれで美味しいお惣菜がたくさん選べるので、頑張った日の息抜きランチに最高です。
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