オーナーさんの声に耳を傾けながら、未来のプロダクトの姿を描く。heyのPdMの仕事
プロダクトマネージャー(以下、PdMと表記)とひとくちに言っても、会社や組織によって仕事の内容も期待されている役割も異なります。今回は、最近heyに入社したPdMの淺田純史(あさだ・じゅんじ)さん、宮里裕樹(みやさと・ひろき)さんにお話を聞きます。
heyを選んだそれぞれの理由
──今日はheyでPdMを務めるお二人に集まっていただきました。早速、自己紹介をお願いします。
宮:STORES 予約 のPdMをしている宮里です。
淺:STORES プラットフォームのPdMをしている淺田です。
──ありがとうございます。おふたりのこれまでのキャリアを聞いてみたいです。もともとPdMの仕事をされていたのでしょうか?
宮:僕のキャリアの原点は大学生の時に遡ります。ひたすらテニスに明け暮れる生活をしていたのですが、肺気胸を患ってしまい、入院したんです。それまで全く将来やりたいことがなかったのですが、たまたま授業の課題にあったシステムの企画とプログラミングが楽しくて没頭しました。当時はWEB 2.0をキーワードにインターネットやSNSが盛り上がってきた頃。世の中が変わっていく雰囲気と、プログラミングの面白さそのものに背中を押されてITのベンチャー企業でアルバイトを始めました。その後は大企業とベンチャー企業を行き来しながらずっとプロダクトやサービスの企画開発をリードする役割で仕事をし、最近heyに入社しました。
淺:宮里さんはテニスをやられていたんですね。僕は大学生の時はずっとバックパッカーとして世界中を旅行していました。就職する気もあまりなかったのですが、やっぱり親はそう考えていなかったようで、就職することに。たまたま一番最初に内定をもらった大手IT企業に就職しました。はじめのほうはECプラットフォームの出店者の営業やコールセンターの管理者などをやっていて、そのサービスにまつわるさまざまな仕事をしていました。その中で、自分たちの業務をデジタル化して改善していくためにエンジニアに開発してほしいものを伝える機会が増えてPdMの仕事に近づいていったんです。いろいろな仕事を経験させてもらったのですが、ある時「一生働くとしたら、自分が死ぬまで楽しくできる仕事はなんだろうか」と考えたんです。そこで出した答えが「チームでものづくりの仕事をすること」。以来、PdMに軸を置いて仕事をしてきました。heyに入社したのは宮里さんと同じく最近のことです。
──おふたりともさまざまな経験を経てheyに入社されていますが、決め手になったのは何だったのでしょうか。
宮:お客さんに価値を提供することを一番に考えることができる会社を探していました。そのなかでheyのJust For Funのミッションがとても魅力的だと感じました。また、自分のまわりにもお商売を始める人が増えてきた実感があったことも理由のひとつです。そういう身近な人に価値を提供できるプロダクトであることにも魅力を感じましたし、好きなことを追求している人に役に立てることが決め手になりました。
淺:僕は、heyではたらく人がオーナーさんを主語にして話しているのを聞いて他の会社との差を感じました。オーナーさん第一の姿勢が現れているように感じたんです。さらに、面接で代表の佐藤さんと話した時、 STORES のサービスをつなぐプラットフォームの構想や、中長期的な目線で結果を求めていることが伝わってきたのも魅力のひとつでした。短期的な結果を求められるとどうしても目先のことにとらわれた仕事になってしまいましたが、どっしりかまえて投資しようとする姿勢に安心感を感じましたし、中長期的なものづくりができることに魅力を感じました。
宮:中長期的なものづくりができるという点も、同感です。3、4年で終わってしまうのではなく10年単位でコミットしたいと思った時、プラットフォームの構想に共感したのを覚えています。
中長期の目線でものづくりができること
──中長期的なものづくりができる魅力、というのは、どんなことなのでしょうか。
淺:例えば先ほど宮里さんがおっしゃったような3、4年で結果を出す短期的なプロダクトでは、目標にもよりますが、即時的な施策しか打つことができません。そうすると、どの会社でもやっているような打ち手になりがちですし、その施策の中毒のようになってしまうんです。たとえばポイントを大量に還元するキャンペーンをやれば結果は出ます。そうすると担当者もやっている実感が出る。けれど、お客さんはそのキャンペーンに慣れてきて「どうせまたやるんでしょ」となるので、キャンペーンまで行動をしてくれない。だからキャンペーンを再びやるを延々と繰り返すことになってしまうんです。
宮:その通りですね。反対に、本当に喜ばれる、使ってもらえる機能というのはそんなに次々にリリースすることはできないんです。VPoPの倉岡さんと、5年、10年かけて本当に使える機能を提供していきたいと入社前から話をしていました。もともと STORES 、 STORES 決済 、 STORES 予約 はそれぞれ別のプロダクトで、これからつなげていく必要があることはわかっていましたし、相当高い山に登ることになるのですが、それを含めてやりがいがありそうだと思っていました。
──なるほど。腰を据えて本質的な課題に向き合えることに魅力を感じていらっしゃるのですね。
オーナーさんとメンバーの距離の近さがプロダクトに生きてくる
──PdMのお仕事をこれまでもされていたとのことですが、heyに入って驚いたことはありますか?
淺:ポジションに関わらず、オーナーさんとheyではたらく人の距離が近いことです。オーナーさんのことを知るためにインタビューをたくさん行っているし、esa(社内Wiki)を読んでいるだけでもどれだけオーナーさんの声を大事にしているかが伝わってきます。僕が入社してひととおりのプロダクトを触ってみて感想を書いたesaもたくさんの人が読んでくれてスターをつけてくれました。
宮:まさにそうですよね。入社する前からオーナーさんの声を大事にしているのだろうと思っていましたが、まさに期待どおり。僕は入社してすぐにオーナーさん6名ほどにアポイントをとらせていただいて、予約の実際の業務のことなどをヒアリングさせてもらいました。実際に声を聞いてみるとオーナーさんが持っているこだわりを感じることができましたし、モチベーションが高まるのを感じました。これがJust for Funか、と。
──オーナーさんの声を実際に聞きに行かれて、発見はありましたか?
宮:まだまだアナログな部分があることに驚きました。紙を使って運用している部分があったり、それを当たり前だと思っていたり。もっと効率化できることがたくさんあるのだなと感じました。
淺:驚きますよね。さらに、店舗運営のために様々な別のサービスを利用していることにも驚きました。レッスン管理に特化したサービスなど、業種によって細分化しているし、できることも全然違う。それぞれの業務にバラバラのシステムを使っていることがわかったので、一元化できる仕組みを提供できたらいいなと思いました。
heyにおけるPdM業務とは
──オーナーさんの声を聞いてみて、あらためてheyにおけるPdMのお仕事をひとことで表すとしたら、どんなお仕事なのでしょうか。
宮:オーナーさん視点で合理的な意思決定をする仕事、ですね。時にそれは会社にとって短期的には非合理的であったり、非効率的であることもあるかもしれない。けれど、長期的に考えてオーナーさんにとって良いことを選択していけることが面白いところだと考えています。
淺:そういう意思決定を通して、オーナーさんのデジタルを取り入れた新しい働き方を作っていく仕事ですね。
──なるほど。PdMのみなさんの意思決定がオーナーさんのお商売を作っていくんですね。最後に、これから出てきそうな「壁」について教えてください。
淺:オーナーさんの声を聞くのはとても重要なことですが、それだけでは長期的な課題を解決できないということです。オーナーさんが教えてくれるのは今困っている、短期の課題や困っていることで、それに応えることだけに時間を使っていると新しい世界を作ることはできない。先回りして、オーナーさんの未来に必要になるであろうものを作れるようにならなければいけないということが大変になってくると思います。
宮:STORES 予約 で言えば、オーナーさんの深いイシューを解決しようとすると、特定の業種に特化した機能を作ることになっていきます。そうすると、業種の数だけ機能がどんどん増えていってしまうため、どんな人でも使いやすいというバランスを保てるかが難しくなってくると思います。
──なるほど。なかなか難しそうな課題ですね。
淺:難易度としては高いですよね。日々オーナーさんからいただく要望に答えながら、長期的なプロダクトの姿を考えていける人材が揃って、みんながそれができるように成長しなければならない。難易度の高い課題ではありますが、このチームならできると思っています。
宮:まさにそうですね。プロダクトをよくしていくためにはPdMだけが頑張っているのでは無理なんです。組織全体でプロダクトマネジメントができる状態を作るために、オーナーさんの声に耳を傾けながら、自分たちも変わり続けることでこの壁を乗り越えたいと思います。
(写真・文:出川 光)
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