評価を「星2個分」上げた、STORES 予約 アプリリニューアルの挑戦
STORES 予約 のモバイルアプリエンジニアを務める金子 宏太さんと佐藤 亮輔さん。入社まもなく取り掛かった STORES 予約 の3つのアプリリニューアルを成功させました。アプリリニューアルの裏側や、STORES に入社した理由、そしてこれからやりたいことまで。聞き手にシニアマネジャーの坂田晃一さんを迎え、ざっくばらんにお話しいただきました。
仲が良く、役割を超えてはたらく STORES の環境
──STORES 予約 や、STORES レジ のアプリの開発をしているお二人ですが、前職も同じなんですよね。偶然なのでしょうか?
金:そうなんですよ。前職は人材系サービスの開発で、佐藤さんとは同僚でした。同時期に転職活動をしていて、僕の方が先に STORES に入社することを決めて。転職活動をしていることは聞いていたので「入社することに決めたけど、良さそうだよ」という話をしましたね。
佐:ランチに行ってその話をしたのを覚えています。
──お二人の転職軸はどのようなものだったのでしょう。
金:前職のサービスは、その特性上アプリよりもウェブに重きが置かれている会社でした。その上で、会社の方針としてアプリの開発をしていたわけですが、やはりそれに注力するには理由づけからこちらが考える必要がありました。そのバランスを取りながら開発をしなければならないので、純粋にモバイルアプリの開発に集中するのが難しい環境だったのです。モバイルアプリが事業の軸になっている環境で開発をしてみたいと思ったのが転職を考えた理由でした。
佐:僕もほぼ同じ理由ですね。新しい環境で、いいプロダクトづくりをしたいなと、転職を決めました。
──お二人それぞれにお会いしてきた時、アプリに対する情熱があり、かつウェブとアプリの両方にご経験があったのでぜひ入社していただきたいと思っていたんです。入社いただけたら、STORES のモバイルアプリを盛り上げられそうだなあと思ったのを覚えています。実際に入社されてみて、いかがですか?
佐:会社もチームも、とても仲が良いことに驚きました。特に STORES 予約 のバックエンドは、かなりの人数がいるのに、個人プレイではなくチームで動いていることに驚きました。役割を超えた働き方に初めは戸惑いましたがそれもあっという間で、しばらくするとその楽しさにすっかり魅了されました。たくさん飲みに行けるのが嬉しいですね。
金:ははは。確かに、前職は誰が何の役割を担っているかを大切にする組織でしたから、環境の変化は大きいかもしれません。一方で、似ているところもありました。例えば、各事業部と調整しながら開発をリードすること。STORES はモバイルエンジニアが少ないため、横と繋がりを持ちながら開発する必要があります。前職でもそうだったので、これまでの経験を生かせるのではないかと思いました。
僕が気に入っているのはベンチャーらしいチャレンジングな雰囲気です。「とりあえずやってみるか」という雰囲気があって、どんどん手を動かせるのがいちエンジニアとして嬉しいですし、頼れるシニアマネジャーの元でエンジニアリングマネジャーを務められるのは心地よい負荷がかかっている状態です。
──面と向かって言われると、ちょっと照れますね。ありがとうございます。
「これ本当に出せるの?」からリリースまで
──このお二人に登場いただいたので、やはりアプリリニューアルの話をしたいですね。STORES 予約 にはオーナーさんが使うアプリがiOS、Androidで一つずつ、それを使って予約をする予約者向けのアプリも同じように一つずつ、合計4つのアプリがあります。オーナーさん向けのiOSアプリはすでにリニューアルが終わっていて、残る3つのアプリをお二人のおかげでリニューアルすることができました。1年弱にわたる開発の末のリニューアルでしたが、振り返ってみていかがですか?
佐:正直に言うと、「これ本当に出せるの?」と思ったこともありました。けれど、大きな行き詰まりや苦労はなかったように感じます。特に画面の構成からどんなものにするか考えなければならない予約者向けのアプリ開発では不安な時期もありましたが、仕事を進めていくうちにだんだん画面が出来上がっていって。最初は2人しかいなかったPdMに、3人目の方が入ってきてくれてからはその方を起点に課題や進捗を共有できるようになり、スピードが上がった時はいよいよゴールが見えてきて嬉しかったですね。
金:僕は自分の頭の中に、ある程度スケジュール感覚を持っていましたが、それをチーム内にうまく共有するのに苦労しました。アプリを一から作るにあたって、やりたいことの整理が必要でしたし、それに対して全てのAPIが揃っていないなどの障壁もありました。それらをまとめ、さらに各所と調整していくのはやはり大変な仕事でした。
時にはリアルの場でホワイトボードに何ができるかを書き出して整理したこともありましたし、全体のイメージをすり合わせるのにも時間を使いました。それを重ねていくうちに「繰り返し予約できる」というコンセプトが見えてきて。そこからは全員の視点が合ってきて、それならば具体的に何が必要なのか、予約するまでのステップはいくつが最適なのかなど、細かい議論ができるようになりました。
佐:大変なプロジェクトではありましたが、こうして振り返ってみると「気付いたらうまくいっていた」という感じです。バックグラウンドが異なり、STORES 予約 に関わって間もないメンバーで開発する大変さはありましたが、うまくできてよかったなあと思います。
社内でも初めての技術を採用。その挑戦と結果は
──社内的にも初めての技術を採用するなど意義のあるものになりました。AndroidではJetpack Compose、iOSではSwiftUIを使いましたが、新たな技術を採用するのはいかがでしたか?
佐:Jetpack Composeを使い初めたばかりの頃は「XMLならもっと自由に書けるのに」と感じることもありました。前にできていたことができず、苦戦していたように思います。今となってはJetpack Composeの方がうまく書けるようになり、選択肢を増やせてよかったなと思います。
金:iOSもSwiftUIを入れる技術選定は正解だったと思います。今回の技術選定は STORES 独自のデザインシステム「STAND」がある上で、iOS、Androidそれぞれのユーザーが違和感なく使える落とし所を提案したものでした。まだサポートしていないビューの機能があるなどの難点はありましたが、最終的に良い結果になったと振り返っています。
──リリースした時の思い出話などもしてみましょうか。オフィスでリリースしたこともGoogle Meetをつないでリリースしたこともありましたね。
佐:初めてリリースした時のことをよく覚えています。「出せた!」と感動しましたし、ひとつ新しい力を得たような自信がつきました。これから運用や改善が始まるのだという実感もありましたね。
金:オンラインでのリリースも印象深いです。画面を共有しながら、ポチっとリリースしまして。けれど、一番印象に残っているのは、リリースの瞬間ではなく、オーナーさんや予約者からの反響かもしれません。良いものも悪いものも合わせて。
佐:リリース直後にはすごい数の問い合わせがきましたよね。使いやすくなったと言ってくれる人もいましたし、前の方が良かったという意見もありました。それひとつひとつに一喜一憂するというよりも、あらためて多くの人が使ってくれているんだという実感が湧いた体験でもありました。
──どんなプロダクトでも、大きなリニューアルでこれまで使っていたものが変わるのはユーザーにとってストレスになるんですよね。今回の場合は、蓋を開けてみると結果的に予約数もApp Storeの評価も良くなったので良いリニューアルだったと言ってよいのではないでしょうか。
金:僕もそう思います。「こうすればもっと便利になるはず」と考えた結果が評価されて、意思を持ってリニューアルを敢行して良かったです。App Storeの評価は、これまでおよそ2だったのが、現在は4以上に上がっています。
佐:リリース時の社内の反響も嬉しかったです。Slack上でたくさんのスタンプでリアクションをいただいて、自己肯定感が高まりました。
──まだお祝いできていないので、これから盛大にやりましょう。会社の状況が刻一刻と変わる中、アプリリニューアルの優先順位が下がってしまった時期もありましたが、やり遂げられてよかったと思います。
STORES のモバイルアプリ、あらたなチャレンジに向かって
──お二人は、これからやりたいことや目標はありますか?
佐:これまで、AndroidとiOSどちらの開発もできたらいいなと思いながら、Androidの開発だけをやってきました。それが最近 STORES レジ の開発チームにジョインしたことでiOSの開発にも携われることになり、わくわくしています。まずはこれを頑張りたいです。
金:僕はマネジャーとして STORES のモバイルアプリのエンジニアがさらに楽しくはたらける環境を作っていけたらと思います。エンジニアとしてのエゴではなく、事業とのつながりを意識した技術選定や、チャレンジする機会を与えみんなが楽しくはたらけるように務めていきたいです。
──今日はお二人ともありがとうございました。僕自身が自らの手を動かすのがなかなか難しくなる中、お二人にアプリの開発を任せられるのが大きな心の支えになっています。お二人がこれからもいいチャレンジができるよう、ささやかながら支えていきたいと思います。
(写真・文:出川 光)
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