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「動いた!」の感動を分かち合う。技術体験プログラム「STORES Tech Girls Camp」

STORES では、エンジニア職の魅力を広め、その楽しみを共有する技術体験プログラム「STORES Tech Girls Camp」を、2024年11月23日(土)・24日(日)に開催しました。特徴的なのは、女性を対象にしたプログラムであること。iOSアプリやWebサイトの開発を実際に体験できるプログラムについて取材しました。お話いただくのは、iOSアプリのレクチャーを担当した長谷川 将司さん、2日目のWebサイトのレクチャーを担当した小室 直さん、本イベントの企画を担当した加藤 千穂さん、サポートを担当した袴田 結女さんです。

PROFILE
小室 直さん・・・テクノロジー部門 技術基盤グループ(本プログラムではレクチャー担当)
ウェブ企業でサービス開発エンジニア、基盤領域エンジニアやマネージャーを経由して、現在はまたバックエンドエンジニアに。サーバサイドとインフラの間や組織と組織の間に落ちているボールを拾うのが割と好きです。
GitHub: @hogelog Twitter: @hogelog

長谷川 将司さん・・・テクノロジー部門 モバイル開発本部 ブランドアプリグループ(本プログラムではレクチャー担当)
STORES にて STORES ブランドアプリ のiOSアプリ開発を担当。Ebisu.mobileのような勉強会やSTORES Beer Bashなどのコミュニティの主催も行っている。SNSやGitHubのアカウントは@marcy731

加藤 千穂(えんじぇる)さん・・・テクノロジー部門 開発企画室(本プログラムでは企画担当・参加者)
2018年12月に STORES に入社。2022年7月から技術広報を担当することになり、カンファレンススポンサーやイベント、『論より動くもの.fm』やSTORES Product Blogの企画・運営をやっています。STORES オーナーさんのお店で買物をするのが好きで、旅行に行った先でもオーナーさんめぐりをしています。

袴田 結女さん・・・テクノロジー部門/モバイル開発本部/決済グループ(本プログラムではサポート担当)
STORES 決済 Androidエンジニア。24卒。最近北海道から埼玉にお引越ししました!2024年にSTORES に新卒で入社。STORES 決済 のAndroidアプリ開発をしています。美味しいご飯と珈琲が好きです。

初心者も学生の方も大歓迎。2日間プログラミングを体験する「STORES Tech Girls Camp」

──まず、「STORES Tech Girls Camp」について教えてください。

加藤:「STORES Tech Girls Camp」は、STORES で継続的に開催されていた「STORES Tech Camp」というインターンから、スピンアウトしたプログラムです。女性向けのプログラムにすることで、これまでのプログラムに参加しづらかった方達に気軽に参加いただくのが目的です。

袴田:また、特徴的なのは初心者でも参加できるプログラムであること。企業が新卒やインターン採用時に学生に求めるレベルはとても高く、学生はそのために経験を積んだり勉強したりする必要があるのが最近の就職事情です。中には、インターンに参加するためのインターンがあるほど。そこで、初心者の方でも参加しやすいレベルでプログラムを組み、質問したりサポーターの助けを借りたりしやすい環境を整えました。

──開催までには、構想からどのくらいの時間を要したのでしょう。

長谷川:ポテンシャル採用の取り組みの一環として、母集団を広げるために育成型のインターンをやりたいという案が出たのが去年頃のことです。また、STORES が取り組むダイバーシティ推進の中に、エンジニアの女性採用比率アップがあり、それならば女性に特化したプログラムにしようということになりました。

小室:誰かが案を持ってきたというよりは、みんなで採用の取り組みについて話す中で必然的に出てきた案でしたよね。夏あたりにキックオフをして、開催2ヶ月前くらいから本格的に準備を始め、開催にいたりました。

エンジニア職の楽しみを伝え、実際にコードを書いてみる。
“動いた時”の感動は格別のもの

エンジニアが伴走し、「動いた!」までをサポート

──「STORES Tech Girls Camp」のプログラムは、1日目にiOSアプリのレクチャーと制作を、2日目にWebサイトのレクチャーと制作が行われました。それぞれのレクチャーを担当された長谷川さん、小室さんに当日のプログラムとこだわりについて伺いたいです。

長谷川:私はiOSアプリのレクチャーと制作を行う1日目のプログラムを担当しました。内容としては、SwiftUIの紹介から基本的な文法を学び、その後それを使ってiOSのアプリのビューを作るというものです。

初心者の方も楽しめるコンテンツでありながら「モバイルアプリ開発って楽しそう」という感覚をつかんでもらえるように設計しました。また、なんと言ってもモバイルアプリ開発の醍醐味は自分が書いたコードがアプリのビューに反映されること。少し背伸びした内容であっても、描画が見れるところまでをセットにすることにこだわりました。

小室:1日目のレクチャーを見ていて、長谷川さんが「SwiftUIとは」みたいな概念からレクチャーしていることに「重いことをしっかり教えているな」と感心しました。また、それに対して参加者の皆さんが理解しようと聞いている姿を見ていると、いい方達に足を運んでもらえたなと嬉しさが湧き上がってきました。

加藤:私は参加者としてレクチャーを受けたのですが、自分が書いたコードが動いている時の喜びは格別ですね。「動いたー!」と何度も声をあげてしまいました。

──2日目を担当した小室さんはいかがですか。

小室:2日目は、Webサイトについてレクチャーし、実際に作ってもらうプログラムを行いました。まず最もシンプルなHTML、CSSを自分の手で描いてみて、それをWebサイトとして公開し、その後Web API要素を追加するという盛りだくさんの内容です。

自分が作ったものがWebの一部になり、膨大なWebのコンテンツも、その一つずつが誰かが作ってきたものであり、それを自分が作れるのだという実感を持ってもらうことを目標にしました。

私は技術の説明はあまりせず、実際にプログラムを変更するとWebサイトが変わる体験をしてもらうことにフォーカスしました。そこで気になった要素については各々講師・TAに聞いて深堀りするというスタイルですね。

レクチャー担当の、小室 直さん

長谷川:小室さんの、全てを教えてしまうのではなく必要に応じて調べてもらったり、質問を促すレクチャーの仕方がとてもいいなと思って見ていました。ひとりひとりが楽しいと思ったポイントをもとに知識を深められるのは、まさに「Just For Fun」だな、と。

小室:2日目も、サイトが動いた瞬間に参加者の方々が盛り上がりましたね。私もその瞬間が楽しくてエンジニアになったので、みんなでそれを体験できてとても嬉しかったです。

企画構想から集客、当日の実施まで。
チームで乗り越えた初めてのプログラム

──丸2日間のプログラムを構想したり、集客から当日の懇親会までの運用はかなり大変だったのではないでしょうか。印象的だったことはありますか?

加藤:私が感動したのは、このプログラムの開催が決定するやいなや、こちらがお願いするまでもなくエンジニアの皆さんがどんどん準備を進めてくれたこと。豪華なスライドづくり、事前リハーサル、サポートスタッフの声掛けなどどんどん進めてくださって、私がやることはおいしいケータリングを注文することくらいでした(笑)

袴田:サポートスタッフを務めた私からしてみたら、専門ではなかったiOSのレクチャーをしてもらうことができて「得しちゃったな」という気持ちでした。事前準備から当日まで、とっても楽しかったですよ。

まずは自己紹介からスタート。サポート担当の、袴田 結女さん

小室:私は集客が大変だったのが印象的でした。プログラミングに興味があるけれど、まだ始めていないというこのプログラムの対象の方々にアプローチするのはとても難しかったです。たくさんの声かけをしても応募がなかった時期もあり、初めは暗中模索が続きました。

途中から様々なつながりがでてきて目処が見えたものの、集客の大変さを改めて感じました。

長谷川:私はコンテンツ作りにこだわったのが印象深いです。11月初めくらいからプログラムを考え始め、スライド作りやリハーサルに1週間ほどかかりました。リハーサルでは、モバイルアプリチームからサポーターをしてくれるメンバーに参加してもらい、iOS開発の知識を深めてもらいました。

その結果、反省もありますが思い描いていた「モバイルアプリって面白い」と思っていただく体験を提供できたと振り返っています。

開催を継続し、エンジニア界のダイバーシティを推進する。
「STORES Tech Girls Camp」のこれから

──このプログラムには、合計10名の方に参加いただくことができ、アンケートの結果からもとても満足いただいたことがわかりました。実際にプログラムを実施した皆さんはどんな感想を持ちましたか?

小室:ひとりひとりが自由にプログラミングを楽しんでいる様子に心を動かされました。同じレクチャーでも、「なぜこう動くのか」を理解しようとする人もいれば、先に動くものを作ってみたいという人もいて、それぞれのプログラミングの向き合い方の差が面白かったです。

今回10名の方にプログラミングの面白さを伝えられたことは、大切な一歩だと感じます。これを10回続ければ100名の方にそれを伝えられるわけですから、これからも継続したいです。

長谷川:本当にとても良い2日間になったと思う一方で、反省点をブラッシュアップしていきたいという思いもあります。また、今回はiOSとWebサイトをテーマにしましたが、このバリエーションを増やすこともできるはず。小室さんの言うとおり、まず継続しながらこの「STORES Tech Girls Camp」の認知拡大を目指したいです。

プログラム最後の成果発表会。写真左が、レクチャー担当の長谷川 将司さん

──サポーターを務めた袴田さん、参加した加藤さんはいかがでしょう。

袴田:制作したものを共有するときに、こちらから促さなくても参加者の方同士で工夫した点などを情報交換したり、教え合っている姿に感銘を受けました。サポーターとしてどのくらい手伝うべきかなど迷うところはありましたが、とても貴重な経験をすることができました。次回はぜひ、私の専門であるAndroidの回も開催したいです。

加藤:これだけの手応えがあったのだから、回数を増やしていけたら大きなインパクトが出ると思います。アンケートの結果も満足度がとても高く、学べる場のニーズがあることを再確認できました。

──最後に、本プログラムを担当した小室さんと長谷川さんに、「STORES Tech Girls Camp」ならではのエンジニア界におけるダイバーシティ推進についての質問をさせてください。STORESでは、今回のプログラムのような取り組みを通して、どのようにダイバーシティ推進に取り組んでいきますか?

小室:STORES のダイバーシティ方針にもあるように、女性エンジニアの比率アップにコミットしています。 STORES で働く私たちは多様な働き方を推進していきたいですし、それを実現するための環境づくりに尽力していくつもりです。最終的には「STORES Tech Girls Camp」のような取り組みもいらなくなるくらい、エンジニア界のジェンダーの差がなくなるといいなと思います。まだまだ課題はありますので、ひとつずつそれらを改善していきたいです。

長谷川:プログラミングは、ジェンダーも年齢も関係なく楽しむことができるのが魅力のひとつです。今回は16歳以上を対象にしましたが、もっと若い方に向けてプログラムをやるのもいいかもしれません。若い世代に積極的に参加してもらうことで、年齢の多様性も実現できたらいいなと思います。

(文:出川 光)

\ STORES Tech Girls Camp 2nd 開催します!/


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