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制作会社から STORES に転職して得たのは、デザインが事業に寄与している実感。

STORES でデザイナーとして働く三浦巧さん。入社前は業界最大手の制作会社でグラフィックデザインを手がけていました。初めてのウェブ、アプリの制作やIT業界へのジャンプはどんなものだったのでしょう。STORES ロゴを制作などのこれまでの仕事や、キャリアについてききました。

PROFILE
三浦巧さん・・・デザイン部門プロダクトデザイン本部

入社4年のデザイナー。現在はデザイン部門にてサービスサイトのデザインなどを行う。

高校生からデザイン一本。
制作会社でデザイナーになるまで

お話を聞いた三浦さん。オフィスで楽しそうに撮影にこたえてくれました。

──ベテラン社員の三浦さんにやっとインタビューできて嬉しいです。まずは、これまでのキャリアを教えてください。デザインを志したのはいつ頃ですか?

美大受験のための予備校からだと思います。美大のデザイン系の学科に入るのを目指してデッサンや色彩構成を練習するのですが、その頃から地道にコツコツ描き込みをするデッサンが得意でした。色彩構成は苦手でしたが、持ち前のデッサン力で入学することができました。

──美大ではどんなことをやっていたのでしょうか。

印象に残っているのは、芸祭という大学祭の実行委員をしたことです。その中のデザイン部に所属して、芸祭当日の学内の装飾を行いました。その年のテーマに合わせて建造物を作った経験は忘れられないです。スタイロフォームという発泡スチロールから自分たちで削って作ったんですよ。みんなこだわりがあるので、ぶつかったこともありましたが協力して作ることができました。

──美大には卒業制作がありますよね。アートを作る人から実用的なデザイン案などを制作する人もいますが、三浦さんはどんな作品を?

架空のプロダクトを6つ作って、その広告展開を制作しました。プロダクトそのものも、広告展開も自分で考えて制作しました。

──面白そうですね。広告展開を作ったということは、デザインに軸を置いていたんですね。

はい。「明治おいしい牛乳」「キシリトール」などの広告で知られる佐藤卓さんのデザインのような、日常生活に馴染む、けれどきれいなデザインに憧れがありました。

──それでは、就職もデザイン一本で?

はい。デザインを仕事にするために代理店やデザインを請け負う制作会社を受けました。デザインといってもさまざまなジャンルがありますが、中でも一番好きで自信があったグラフィックデザインのスキルを生かしたいと思っていました。それで就職したのが、前職の制作会社です。

就職活動をしながら、自分がアイディアマンになるよりもグラフィックを極める方が向いていることに気づき、グラフィックを特に扱っている、業界最大手の制作会社を選んだのです。


──そこでの仕事はいかがでしたか?

めちゃくちゃ怒られました(笑)。入社した当初から、「自分が一番デザイン上手いんじゃ!」と思っていて、そういう態度で仕事をしたら直属の上司にぼろくそに怒られて。それなのに「いいもの作ってるのに、何が問題なんだ」と全く心に響かなくて。それでまた怒らせる、の繰り返しでした。

そんな出だしでしたが結局2年半の在籍中に、大手の食品メーカーや飲料メーカーの仕事を一通り経験できて、駅や電車に自分が作った広告が掲出されているのをみた時には「おおお!」と嬉しい衝撃を受けたのを覚えています。

成長したくて、IT業界へのジャンプに賭けた


──嬉しさが伝わってくるようです。そんな中なぜ転職を考えるようになったのでしょうか?

一言で表すなら「成長曲線」ですね。僕がいた制作会社は2年目くらいで一通りの仕事を経験できるようになっていて、その間は様々なスキルや知識、経験が身につくんです。けれど、3、4年目以降は同じことを繰り返すのでルーティーン化してしまうんです。

そうすると毎日の仕事がクライアントの差はあれどほぼ同じことをやっているような感覚になってしまって、このまま仕事を続けることに疑問を持ち始めました。

──そこからIT系のスタートアップへの転職は大きなジャンプですよね。

そうですね。STORES (当時のhey)は業界の中でも派手なビジュアルや作り込んだロゴの制作プロセスを公開することでデザインのニュースになることが多く、存在は知っていました。

未経験のウェブやアプリを作るのは大きなチャレンジでしたが、スタートアップ業界にグラフィックをばりばりにやっていた人は少ないだろうという算段もあって、そのジャンプを楽しんでみようと思ったんです。

目的がはっきりしている働き方

──実際に入社してみて、どうでしたか?業界が変わると驚くことも多かったのではないでしょうか。

入社してまずびっくりしたのは労働環境です。それまで終電で帰るのが当たり前という感じだったので、19時くらいになるとオフィスにどんどん人がいなくなっていくのには驚きました。「こんな時間に帰るの、許されるんだ」って。

また、仕事の進め方も大きく異なっていました。当たり前のことかもしれませんが、行われるミーティングにはっきりとした目的とゴールがあるというのも僕にとっては初めての経験でした。何をするかが明確になっている働き方は僕にとってはやりやすくて、すぐに馴染むことができました。

──入社してから手掛けたものの中で、特に印象に残っている仕事を教えてください。

やっぱり今の STORES ロゴを作ったことですね。4、5ヶ月その仕事だけに専念させてもらうという大きなプロジェクトでした。制作会社でもこんなに長期間かかりきりで何かを作ることは珍しいですし、事業会社で、しかもインハウスのデザイナーがこんなに時間をかけてロゴを作ることができたことだけでもすごいことでした。

──この時はマッツさん(松本隆応さん)、荒木さん(荒木脩人さん)と一緒にロゴを作っていましたよね。当時どんなお気持ちだったのでしょうか。

制作を始める前の模索期間がとても長かったのを覚えています。毎週代表の佐藤さんとミーティングがあって、デザインパターンを3案くらい持っていくんですが、「うーん」と言われてしまうのが続いて。「今日も(求められているものと)違うかもしれない」とだんだん気持ちが落ちていったりもしました。

これまでの仕事の中でいくつもストックしてきた、自分の中のデザインパターンを出し尽くしたのも初めての経験でした。もう自分の中には何もないので、インプットをするために毎日会社帰りに書店に通っていましたね。

そういう期間が長かったので、今のロゴの元になるデザイン案をマッツさんが思いついて、持って行った時のことをよく覚えています。その時は「なるほどね」というリアクションをもらえて、ああこれで前に進んだんだな、と感慨深いものがありました。

模索期間を経て、毎回代表の佐藤さんとすり合わせて、少しずつ階段を上るようにデザインを詰めていく作業は楽しかったです。当時は会社名が STORES になることは全く予想していませんでしたが、制作した STORES ロゴがさまざまなものに使われて、テレビCMに出たり、会社のロゴになったりしたことはデザイナーとして大切な経験です。

デザインが事業に寄与する実感を
得られるのがやりがい

──制作会社も STORES も経験している三浦さんから見て、デザイナーとして STORES で働くメリットは何でしょうか?

まずは今お話したように、自分が作ったものをいろいろなところで見かけること。事業の規模が大きくなるにつれて自分が作ったものが広告になったり、ブースになったり、テレビに出たりと育っていくのが嬉しいです。まるで自分の子供のようにブランドが育っていくのを見られるのは、一時的に掲示される広告では得られない嬉しさです。

また、 STORES はデザインの力が事業に寄与する部分が大きいと思います。役員の中にはVPoPDというプロダクトデザインに責任を持つ役割もあって、事業を伸ばす上でデザインが重視されていることを感じることができます。デザインの良し悪しがサービスの良さに直接関わるのは大きなやりがいになっています。

「オールスター」の中でも特に専門性を持っているデザイナーとして

── STORES のバリューの中で、好きなものを教えてください。

僕が好きなバリューは「オールスター」です。誰もが何かの専門家であろうとするバリューを掲げていることが面白いなと思いますし、なかでもデザインチームは特に専門性のあるチーム。その中でもそれぞれが得意分野を持っていて、それを発見できるのが面白いなと感じます。

僕の専門性はやっぱりグラフィックデザインを使ったビジュアル作り。このバリューのポスターも制作しました。そんな風に自分の専門性を持ってサービスの役に立てていると嬉しくなります。

──これからの展望を教えてください。どんな風に働いていきたいですか?

ロゴを作った時から考えるともうだいぶ大きくなった STORES ですが、これからも大きくなっていくブランドの行方を追い続けながら、デザインの力でそれを助けたいと思います。

例えば、もっと STORES が大きくなって「 STORES する」という動詞にまでなる頃にはどんなデザインが必要なのだろう。想像すると心が熱くなります。

(写真・文:出川 光)

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