出産、育休を経てファッションの世界からIT業界へ。STORES で得た「ひとりの自分」として働ける充実感
STORES のリテール事業部門、アダプショングループで働く新井麻紀さん。ファッションビルでショップのサポートをしていた経験を活かして、STORES のオーナーさんのサポートやキャンペーンの企画を行っています。最近ではプライベートでご自身のお商売を始めたという新井さんに、 STORES ではたらくようになったきっかけや、思い出深い仕事などについてお話をききました。
はじめての転職。ファッションビルの運営から STORES へ
──現在のお仕事を教えてください。具体的にどのようなことをしているのでしょうか。
私の仕事は大きくわけてふたつあります。
ひとつ目は、 STORES や STORES レジ を使い始めたオーナーさんが、最初のオーダーを受けるまでに必要な手順をサポートする仕事です。セミナーやメルマガ、ウェブサイトに掲載される記事などの手段があるのですが、その中でもメルマガの運営に携わっています。
ふたつ目は、 STORES の複数のサービスを一緒に使ってもらう、いわゆるクロスセルを促すためのキャンペーンなどの企画です。最近では、既に STORES を使ってくださっているオーナーさんがポップアップショップを開く時に便利な、STORES 決済 の端末と STORES レジ を利用いただくための iPad や周辺機器を有料でレンタルできる「有料レンタルサービス」を企画しました。
──多岐に渡るお仕事をされているんですね。これまでもこのようなお仕事の経験があったのでしょうか?
IT業界は初めてです。そして、転職も初めてです。新卒で駅ビル型ショッピングセンターを運営する株式会社ルミネに入社して、8年間いろいろな仕事を経験してきました。
──業界も業種も超える転職をなさったんですね。もともとファッションがお好きだったのですか?
はい、ルミネに就職したきっかけは服が好きだったことです。小学生の頃は『ピチレモン』のようなティーン雑誌を読みふけるような子どもで、祖父にデパートに連れて行ってもらって服を買うのが何よりの楽しみでした。
高校の文化祭ではファッションショーの運営を裏方として経験したことも、とても思い出深いです。中学生の頃までは自らが目立ちたいタイプだったのですが、このときに「裏方として誰かをサポートすること」のおもしろさに気づき、それが自分のキャリア選択の軸にもなっています。
そして、大学生になったらアパレルのアルバイトをするのが夢で、池袋パルコにあるインナーウェアのお店でアルバイトを始めたのです。その時初めてファッションビルがショップの売り上げをサポートする仕事をしているのを知り、憧れの仕事になりました。
──それで、晴れてルミネに就職されたんですね。実際に売り上げのサポートをする現場はいかがでしたか?
自分が担当するフロアのショップの方との情報交換の場を企画したり、接客のロールプレイング大会の運営などを行いました。また、ルミネの屋上で行うイベントを企画したこともあります。様々な方法でショップをサポートできたことはとても貴重な経験でした。
──憧れだった仕事を離れて、STORES に入社されたのはどうしてだったのでしょう。
やりたかった仕事をする喜びの一方で、ファッション業全体として、服が大量生産、消費されることに少し違和感を抱いていました。その頃、育休明けに配属されたECの部門で新しい仕事に充実感はあったのですが、「転職」という選択肢も頭の中にちらつきはじめていて。そんな折に、IT系のスタートアップ企業に勤める夫から「この会社は親和性高そうじゃない?」と紹介されたのが STORES でした。
詳しく調べてみたら、自分が好きなカフェや古着屋さんが揃って STORES を使っていることに驚いたんです。極めつきは STORES が掲げる「Just for Fun」。ルミネでポップアップストアのサポートなどをしていたとき、お店の方のこだわりを聞く時間が好きだったことや、彼らが売っているものに感じるときめきを表しているような気がして、オーナーさんの「Fun」を応援する仕事をしたいと思ったのです。
──業界を変えて転職することに不安はなかったのでしょうか。
もちろん不安はありました。むしろ、不安が9割くらいでした。転職するのは初めてで、これまで自分がやってきた仕事が STORES のどの職種に当てはまるのかもわかりませんでした。また、当時2歳の子を育児中だったので「子どもがいる」ということが選考で不利に働かないかも不安でした。
Twitterで一方的に知っていた、カスタマーサクセスの陣山さんに勇気を出してDMをしてみたところ、カジュアル面談を快諾してくれました。「オーナーさんにサービスを使い倒してもらうことがカスタマーサクセスの醍醐味。現場でショップを見てきた新井さんの知見は生かされるはず」と親身に教えてくれて、自分にもできる仕事があるんだと、STORES ではたらくイメージが湧いてきたんです。
また、面接中に子供のことを全く聞かれなかったので、フラットに自分を見てくれているんだなという安心感がありました。入社前の面談でお話をしたアメリさん(岡 右里恵さんのこと)が、私が異業種からの転職を不安に思っていることを汲んでくれて、「新井さんのオンラインとオフライン両方を経験していることが強みになるよ」と伝えてくれたことも自信につながりました。
ゼロイチでの立ち上げ。協力する文化で実現した「有料レンタルサービス」
── STORES に入社されてから手掛けたお仕事で、印象に残っているものを教えてください。
冒頭でお話しした、 STORES を使っているオーナーさんに STORES レジ を使うためのiPad、STORES 決済 の端末やレシートプリンターなどを貸し出す「有料レンタルサービス」のリリースです。この企画は、ハンドメイドマルシェに現地サポートに行った時に聞いたオーナーさんの「iPadを持っていないから STORES レジ を使えない」という声から着想しました。チーム内でこの声を共有したところ「それなら社内にあるiPadをレンタルできないか」と企画が立ち上がり、クロスセルを促すサービスとしてリリースすることになったのです。
──当時新井さんが書かれたドキュメントを読んでいたら、その苦労が伝わってきました。一番難しかった点は何でしたか?
初めてゼロから立ち上げるプロジェクトなのにも関わらず、多くの方に関わってもらわなければならなかったことです。端末を配送管理する決済事業のチーム、オーナーさんに提案をしてくれるリレーション・セールスチーム、借用書を作成する法務、経理、とさまざまな方を巻き込む必要がありました。さらに、そのほとんどの方に対面で会ったことがなかったのです。
──リモートワーク中に入社されたので、さぞ大変だっただろうと思います。どのように乗り越えたのでしょうか?
まず、企画の途中段階から相談ミーティングを自分から提案して、何度も相談させてもらいました。リリース後オーナーさんに提案しやすいように、料金設定やオペレーションなどに細かくアドバイスをいただくように気をつけました。また、週に一度出社した時には事前に人事システムで予習した顔写真を頼りに関わってくれている方を見つけて話しかけて、雑談をしたり相談に乗ってもらった感謝を伝えるようにしていました。
こうしてサービスができるまでの過程を密に連携したことで、リリース後のサービス提案がスムーズにできたのではないかと思っています。実際、リリースした次の日にセールスチームの方が連携してオーナーさんに提案をしてくださって、すぐにデリバリーすることができたという、感動した出来事もありました!
──さまざまな方を巻き込んではたらく中で、STORES らしさを感じる瞬間はありましたか?
ミーティングをお願いしたり、相談したりした時にいつも快く応じてくれたことです。どう進めるべきか悩んでいるときも「ずっと欲しかった待望のサービスだよ!」とポジティブな声かけをしてくれたり。こちらから働きかければみんなが応えてくれて、いつでも協力するマインドが会社にあることに何度も助けられたなと思います。
いつかルミネでの知見を活かして、オーナーさんが商業ビルなどへのポップアップ出店を支援するサービス企画をしてみたいなと思っているのですが、こういう文化がある STORES なら、実現できそうだなと夢が広がります。
オーナーさんの熱量に刺激を受けてスタートした、服を循環させる個人プロジェクト
──新井さんにぜひ聞いてみたかったのが、個人的に行われているという「circle of closet(サークルオブクローゼット)」プロジェクトについてです。お洋服を交換するプロジェクトなのだとか。
そうなんです。近所のカフェなどのスペースを借りて、古着を売ったり子ども服を交換するイベントを企画して「服を循環させるプロジェクト」をやっています。これからは場づくりだけでなく、シミなどで着れなくなった服を草木染めで染め直して販売したり、ワークショップなどをやっていきたいなと思っています。
実は、これを始めたきっかけのひとつは、STORES の仕事で出会ったオーナーさんでした。間近でオーナーさんのお商売を見ていたら、みなさんが純粋な「好き」という気持ちに動かされている熱量の高さに刺激を受けて。プライベートで、キャリアを考えるオンライン授業を受けていたことも重なり、自分にとっての「好き」なファッションについて、前職時代から問題意識を抱いていたことに勇気を出して行動を起こしてみました。
このプロジェクトを通して私自身も STORES 、 STORES 決済 、 STORES レジ をオーナーさん側の立場として使っているのですが、まるっとサービスを使う便利さを感じた反面、手続きや設定のわかりづらさ、面倒さを身を持って感じることができました。オーナーさんに必要な情報をわかりやすく伝えることを強く意識するきっかけにもなっていて、日々の仕事にもポジティブな影響が出ています。
──オーナーさん目線をリアルな体験で得られるのは素晴らしいですね。STORES のバリューを体現しているような新井さんですが、お好きなものはありますか?
「オールスター」です。チームメンバーのそれぞれの強みが重なった時にひとつのことが達成できた瞬間がとても好きだからです。「オールスター」は私が STORES を好きな理由のひとつでもあります。
私には3歳の子がいるのですが、STORES で働いている時にそれを意識させられることが全くないのです。これまでは「子どもがいる自分」として働いてきた感覚がありましたが、今は「オールスター」の一員の「ひとりの自分」として働いている感覚です。
いつか自分のチームを持てたら、今度はチームメンバーが「オールスター」の一員として輝けるように、全力でサポートしたいなと思っています。どういうライフステージにいる人であっても。
(写真・文:出川 光)
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