サービスでオーナーさんのクリエーションを支える。STORES のダイレクトセールスの仕事
オーナーさんに寄り添い、丁寧な対話を重ねながら信頼を勝ち取りセールスの数字を伸長させた田島志穂子さん。「新しい物事をつくる人の黒子になる」のを喜びに、たくさんのオーナーさんと伴走してきました。セールスグループのマネジャーになり、そのはたらき方に変化はあったのでしょうか。お話を聞きました。
ITベンチャーを経て STORES に入社。目指すのは新しい物事をつくる人の黒子
──まずは、これまでのキャリアについてお伺いしたいと思います。
大学在学中にやっていたインターン先のITベンチャーの会社に新卒で就職しました。当時はまだ小さな会社でしたが、アルバイトの先輩が教えてくれたSNSを通してインターンの募集をしていることを知り、入社を決めました。そこで、何も整っていないところから事業をつくる面白さや、まだ学生の自分が戦力のひとつとしてカウントしてもらえる嬉しさを感じました。また、何よりもやりがいを感じたのは「新しい物事をつくる人の黒子になれる」こと。染色作家の叔母を持ち美術が身近な私にとって、何かを作り出す人をサポートできるのはずっとやりたかった仕事でした。この軸は、その後のキャリアでもずっと持ち続けています。
その後、いくつかのITベンチャー企業での仕事を体験しました。STORES に入社するひとつ前では、倉庫会社のアートを扱う部署ではたらいていたこともあります。普通は見られないような作品を目にする楽しさがある一方で、投資目的でアートを購入する現場を目の当たりにして作品が消費されている感覚を感じてもいました。そんな時 STORES の前身であるhey設立のお知らせを見て、やはり作り手に寄り添う会社に入りたいと、入社を決めました。
──当時の STORES はどんな印象だったのでしょう。
華やかな印象がありました。けれど、入社してみるとなんだか落ち着く感覚がありました。今思えば、好きなことでつながっているメンバーが集まっているからなのだと思います。組織が拡大してもこの感覚は変わらず、メンバー同士の家に遊びに行ったり、キャンプに行ったりと仲の良い雰囲気です。
コミュニティマネジャーからセールスへ。
セールスは「いきなり応用編」
──入社当時は今とは少し違った仕事をされていたとか。
はい。最初に配属されたのは STORES ネットショップ のコミュニティマネジャーでした。既存のオーナーさんにアプローチするのがミッションです。まだ従業員も少なく、何も整っていない状況で、大変だと言いながらそれを楽しんでいた時期だったように思います。
──セールスに配属された時は、いかがでしたか。
当たり前のことではありますが、数字が一番であることにまだ慣れなかったのを覚えています。コミュニティマネジャーは、まずはじめにオーナーさんとどう関係値を作るかが大切でしたが、セールスになって改めて「数字の達成が全て」と言われた時に、「そういうことか」と、驚きと納得をおぼえました。それからは、全てに数字目標が立ち、マイルストーンが置かれて。今思えば普通のことですが、当時の私にとってはいきなり応用編が始まったような感覚でした。
──オーナーさんに気持ちがあればあるほど、難しかったかもしれませんね。
はじめはその葛藤がありました。当時、メンバーと話していたのは、私たちが当初好きだったオーナーさんは、規模が小さいということ。そんなオーナーさんにとってもはやインフラとなっている STORES を長く運営するには、数字をきちんと追わなければならない。そう考えると、セールスで売上を作ることがオーナーさんのためになっているという流れが描けるようになりました。これは、レビュー会で代表の佐藤さんがおっしゃっていたメッセージを自分なりに噛み砕いた結果なんです。現在では、ダイレクトセールスで追っていたネットショップの運営代行サービスの粗利額が大幅に伸びるなど、良い結果がでてきています。
2023年は、「生存責任」という年度方針があったことで、さらにそれがクリアになってきました。私たちが生存責任を果たすこと、つまり売上をあげることで、マイクロなオーナーさんにも STORES というインフラを提供することができるのです。
粗利額を大幅に伸ばした運営代行業務の見直し
──このインタビューで印象に残った仕事をみなさんに聞いているのですが、その運営代行の数字をどう伸ばしたのかが気になります。
そうですね。これが私にとって最も印象深い仕事です。運営代行サービスというのは、一定の規模のオーナーさんから、代行手数料をいただいてネットショップの運営をサポートするというものです。私がマネジャーをしているチームメンバー4人が中心になって行っています。
これまでは、オーナーさんをサポートしたいあまり、細かい売上の集計や倉庫の契約など、契約書に書かれていない業務をサービス精神でやっていることが多く、その利益率はほとんどなかったり、やるだけ赤字状態になっているものもありました。
そこで、それらの行っている業務を全てテーブルに出し、その断捨離作業から始めました。これ以上続けられないものは、きちんとオーナーさんにお話しして納得いただいた上で辞めさせていただく。そのサポートを辞めることでオーナーさんにデメリットがあるものは、オーナーさん側で同じ作業ができるように環境構築させていただく。ひとりひとりのオーナーさんと対話を重ねながら、どのオーナーさんにも同じ運営代行ができるようにその内容を標準化しました。
オーナーさんにとってはこれまでのサポートが終わってしまうわけですから、いいニュースではありません。丁寧に対話を重ね、時には担当メンバーと一緒に私自身がオーナーさんのところまで出向いてひとりひとりご納得いただきました。
その上で、運営代行手数料の値上げを行いました。丁寧に事前アナウンスをして、オーナーさんにヒアリングを重ねた上であらためて契約書を結び直したのです。運営代行手数料の値上げや運営代行業務の一部を取りやめることは、お叱りがくることも覚悟していましたが、「こんなに大変な作業を代わりにやってくれていたんですか」と感激してくださるオーナーさんもいて。結果、粗利は6倍になり、これからはさらに売上を伸ばすことができそうです。
──厳しい交渉をされたんですね。大変ではありませんでしたか?
これまで経験してきたサービスで、内容は違えど同じような交渉をした経験が活きたと思います。ただこちらの都合を押し付けるのではなく、相手にとってどんなメリットがあるかをきちんと作ってあげられれば納得していただける。結果、ほとんどのオーナーさんが運営代行を継続してくださっています。
──STORES でセールスをやることの楽しさを挙げるとしたら、どんなことでしょうか。
提案できるプロダクトがたくさんあることです。オーナーさんの課題や要望に応じて、たくさんのプロダクトを組み合わせて提案したり、課題を解決できるのは STORES ならではの面白さです。オーナーさんは、ネットショップを立ち上げたいのではなく、ネットショップの立ち上げを通してやりたいことがあって、理想のネットショップ運営の姿を持っていらっしゃる。その姿をまるっと叶えられるのが STORES のセールスの醍醐味です。
やれることが変わっていく楽しさ
──去年からはマネジャーとしてチームマネジメントも行っていらっしゃいます。マネジャーになってみて、気持ちの変化はありましたか?
「マネジャーをやってみたら?」とお声掛けをいただくたびに「まだ一人前じゃないからできないです」と断ってきた私に「それではいつまでもマネジャーにならないよ」と言ってくれた当時の上司の言葉でマネジャーになることを決心しました。なので、マネジャーになったこと自体が私にとって大きなキャリアの区切りになったと思います。
今でも目標設定や評価には苦労しますが、それによって成長できたと言ってもらえると嬉しいですし、個人の成長がグループの成長、ひいては会社の成長につながっていると実感できた時にはやりがいを感じます。
──これからのご自身のキャリアで、やりたいことや目指していることを教えてください。
汎用性のあるスキルを身につけることです。これまで、長くベンチャーにつとめていたことから、その経験則で仕事ができてしまっている部分がありました。論理的な思考力や数字の感覚を身につけることで、どこでも通用するスキルを養っていくのが当面の目標です。変化に富んでいる STORES に柔軟に自分を合わせながら、自分のやれることが変わっていくことを楽しんで成長できたらいいなと思っています。
(写真・文:出川 光)
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