元同僚と、技術の壁を超えて働く。heyのリファラル採用の実際
heyに小室直さんのリファラル採用で入社した山下智樹さん。元同僚のお二人は、どのようにリファラルでの入社を進めたのでしょう。会社を紹介したきっかけから入社ギャップ、これからのことまで、お話を聞きました。
元同僚にheyを紹介した理由
──今日は小室さん(以下、社内の呼び方に合わせhogeさん)と、そのリファラル(紹介)でheyに入社された山下さんにお話を伺います。まずはお二人の関係を教えてください。
小:僕の前職のCookpadの元同僚なんですよ。主に有料会員向けの機能開発する部署で一緒だったこともありますね。完全に同じチームとして働いたことはなかった気がしますが、お互いにレビューなどはしていました。
山:それでhogeさんが先に転職されて、私にheyを紹介してくれました。
──なるほど。どのように紹介したのですか?
小:僕が山下さんに情報交換を兼ねて「最近どう?」と声をかけました。話を聞いてみたら、転職する選択肢がありそうでしたが、すぐにという感じではなかったのでまた半年後くらいに会うことになりました。半年が経って話した時に、選択肢のひとつとして「うちの会社はどうですか?」と聞いてみました。
山:hogeさんとお話しした時点では、「heyに絶対に転職したい」という意思を持っていたわけではありませんでした。あくまで選択肢のひとつとして認識して、他の会社のカジュアル面談を受けながら10社くらいで比較検討しました。
──そうなんですね。その時転職先に求めるものはどんな条件だったのでしょうか?
山:前職では、最後は分社化したスタートアップにいたので、なかなかのハードワークをしていました。それはやりがいがある一方、ずっと続けられないなということも感じていました。なので、この転職で求めていたのはまずライフワークバランスです。なおかつ、自分のスキルを広げられるポジションがあるかどうかを基準に判断しようと考えていました。
──それでは、heyがその条件に最も合致していたということなんですね。
山:はい。他に内定をいただいた会社はモバイルエンジニアのポジションのみなど、自分のスキルを広げるという面では物足りない点がありました。heyには、テックバリューにも「役割を超える」ことの大切さが明言されていますし、配属予定のCRM事業部では総合格闘技的な広範囲のスキルが求められると聞いていたためです。
小:この、ロールの壁を超えて働くという点は、僕が山下さんに来ていただきたいと思った大きな理由のひとつです。heyは、今のところエンジニアのロールが分かれていますが、本来はモバイルもインフラもお互いに理解して働いた方がよいと思っていたのです。山下さんが入るとその壁が崩れるのが早くなるだろうと考えていたのです。
──それぞれの領域を超えて働いた方がよい理由はなぜなのでしょうか?
小:もちろんエンジニアも得意領域という強い武器があったほうが良いですが、隣接する領域のことがわかっているとさらに価値を生むことができるからです。例えば、フロントエンドとサーバーサイドは別個のものではなく、くっついて動くもの。システム的にくっついているのだから、お互いの領域を知っていた方が便利なんです。
さらに、山下さんの扱うCRMでは、プッシュ通知がコアの機能なのですが、これには技術的な横断をかなり求められるんです。一見シンプルに見える機能ですが、モバイルアプリのことも、サーバーサイドのことも、iOSのことも、Androidのことも熟知していないとだめなんです。さきほど「選択肢のひとつとして」heyにお声掛けしたとお話ししましたが、友人としては選択肢のひとつとして検討してもらいたいと思いつつ、会社としては山下さんにめちゃくちゃ入って欲しかったんです。
山:おかげで入社してからかなりプレッシャーを感じました(笑)。事前にプロダクトの状況を聞いていたので、やることがたくさんあることはわかっていましたが、いざ現場とそこから目指すロードマップを改めてみてみると、これはなかなか頑張らなければいけないな、と。
お互いの「期待値」をどう合わせた?
──リファラル採用で難しいのが、お互いの期待値調整ではないかと思います。まず、小室さんが山下さんに持っていた期待のお話から聞いてみたいと思います。
小:まず前提として、優秀な人が特定の会社で働く上で優秀かどうか判断することは難しいです。エンジニアの世界には有名な人や目立つ人もいますが、それが会社でうまくワークするかどうかはわからない。その点、一緒に働いたことがあればその能力をよくわかっているので期待値にずれがないと思います。僕は山下さんと一緒に働いた経験から、推進力があることや、Androidエンジニア、サーバーサイド、会社の技術全体にいたるまで境目を持たずに働くタイプだということがわかっていました。こちらとしては、もう誘わない手はないですよね。
山:スキルの幅を広げることを意識していたのは事実なので嬉しいですね。モバイルアプリだけにこだわらず、サーバーサイドやインフラまでさまざまなことをやっていたので、それを評価していただけたんだなと思います。
──それでは、山下さんがheyに持つ期待についてはどうでしょうか。会社のことをどのように伝えていたのか、気になります。
小:これはもう隠しても仕方ないですからね。全部正直にコミュニケーションしていました。現在の状況を、いいところもイマイチなところも全て伝えたと思います。また、僕以外のメンバーともたくさんカジュアル面談をしていただいたのですが、その時に面談したメンバーも、会社の魅力もダメなところも正直に伝えていたのではないかと思います。騙して入社してもらっても嬉しいことはないですし、イマイチなところを伝えた上で「やるぞ」という気持ちになってくれる人のほうが高いパフォーマンスを発揮してくれるだろうと考えていたからです。
山:本当に何度もカジュアル面談をしてもらったので、チームメンバーにどんな人がいるかや、会社の課題までよくわかった上で入社することができました。おかげで入社ギャップはほとんどありませんでしたし、いい意味で「思ったよりも緩やかだな」と安心する場面もありました。前職は規模が小さなスタートアップだったので、「お金を稼がないとやばい」というプレッシャーの中でサービスを開発していたのですが、heyではいい意味でそれを感じずに開発ができています。スタートアップで働いていた頃の気持ちは忘れずに、求めていたワークライフバランスがとれているのでとても満足しています。
Slackのコメントが生む単純接触効果を信じて
──あらためてheyに入社してみて、良かったと思うことがあれば教えてください。
山:まず、プロダクトとの距離感がいいなと思いました。前職では食がテーマだったので、日常生活でもなかなか仕事で扱うテーマから離れられない感覚がありました。heyのプロダクトは買い物を扱っているので、頻度や幅の広さがいいなと思っています。
また、Slackの分報になにかを書くとhogeさんがいわゆる「クソリプ」をしてくれることも嬉しいことのひとつです。思えばheyに入社したのも、hogeさんと一緒に働けたら楽しそうだと思ったからでもありました。これまで私の書いたコードを丁寧にレビューしてくださったりいい感じでコメントをしてくれたりした経験がとても嬉しかったからです。入社してみたら、やっぱりhogeさんがいろんなSlackのチャンネルにいて、楽しそうだなと思ったのを覚えています。
小:いろんなSlackのチャンネルで軽いコミュニケーションをしているのは、天然でやっているのがほとんどですが、意識して発言の敷居を下げているところもあります。誰かの発言にスタンプで返すだけではなく、コメントするようにしたり、いろいろなところに首を突っ込むようにしておくと、発言しやすくなりますからね。
山:Cookpadでもそういう動きをしていましたよね。
小:そうですね。ちょっとしたコメントでの単純接触効果を信じてやっているんです。いや、もちろん基本的に素でやっているんですけども。
山:hogeさんがいろんなSlackにいて、レスをくれる。これはもう、ある種の福利厚生なんじゃないかと思います(笑)
技術の壁を超えて働く
──晴れてもう一度同僚になったお二人ですが、これからのheyに対して持っている展望や、やりたいことがあれば教えてください。
小:そうだなあ。もちろん目の前の開発組織の課題とか技術課題とかも色々あるんですが、もうちょっと夢っぽいことを言うとスターエンジニアが欲しいなあと思います。採用に有利だという理由もありますが、やはりスターエンジニアというからには何かスター性があるんですよね。社内に刺激をもらえる人がいると、会社の中のエンジニアの盛り上がりが作れていいなと思います。単純に、そういう人と働けると楽しいですしね。
山:いいですね。私は、いろんな人がいろんな領域をまたいで働けるようになったらいいなと思います。お互いの領域を知っていると、議論や開発のスピードが違ってきます。壁を超えて働く人が増えると、さらに技術の広がりを感じられると思うので、その役割の一部を担って行けたらいいなと思います。
(写真・文:出川 光)
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