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「支える」から「促す」コーポレートで、オーナーさんに価値を届ける

5周年を迎えた STORES 株式会社。STORES の経営陣はこれまでの5年間をどう振り返り、今どんな未来を描いているのでしょうか。最終回のインタビューは齋藤健太郎。難易度の高い資金調達を経て考えるコーポレートと STORES の未来とは。

PROFILE
齋藤健太郎・・・CFO
新卒でメリルリンチ日本証券に入社し、東京及びパロアルトにおいてテクノロジー企業向けのM&Aアドバイザリー、資金調達業務に従事。その後、ブラックロック・ジャパン、ブラックロック・ソリューションズを経て、2019年にヘイ株式会社(現:STORES 株式会社)入社。2020年より取締役CFOとして、コーポレート業務全般と共に、経営管理・企画、業務効率化、財務戦略の執行を担当。

魅力はそのまま、組織は急拡大

──STORES が5周年を迎えました。これまでと現在のことを、どう感じていますか。

僕が STORES に入社したのは2019年の2月のことです。あらためて振り返ると、STORES の魅力は当時も今も変わらないと感じます。僕が STORES に入社を決めた理由は3つ。まず、オーナーさんの商いを支えるというテーマの面白さ。次に、その市場規模が大きいこと。最後に、一緒に働く人の情熱や、優秀さです。これらは、今でも変わりません。

一方で、大きな組織の変化もありました。入社当時は規模が小さく一人で全社を見渡せる状態でしたが、たくさんの方が入社してくれたおかげで、会社もコーポレートも組織としての強みをつけていきました。

コーポレート部門は、2020年の資金調達時でも今の経理・労務中心のメンバーと一緒に様々な業務を兼ねてやり繰りしている状態でした。同時にこの年は規模を追及できる会社にするためにも各機能組織を強化するべきタイミングでした。1年以上かけて採用をおこなった結果、財務経理、法務、経営企画にプロフェッショナルの方が続々と仲間入りしてくれたのです。社内にプロフェッショナルを迎えて一緒にできるようになったのは大きな変化です。

──現在のコーポレート部門はどんなチームなのでしょう。

プロフェッショナルでありながら、自分の領域にこだわらず垣根を超えてはたらくメンバーが集まっています。特に、STORES は変化に富んでいる会社。新しいことに取り組む時に「STORES として何が理想的か」を領域にこだわらず、ゼロベースで考えられるメンバーの柔軟さと情熱に助けられています。

プロフェッショナルな方々はどちらかというと自分の領域から外に出ることのハードルが高い傾向があると思いますが、STORES のコーポレートは稀有な人材が集まっている素晴らしいチームだと思います。ある意味では変わっている人が多いかもしれません(笑)。

──さきほど、2020年の資金調達時は現在のメンバーが揃っていなかったと伺いました。どんな資金調達だったのでしょうか。

社外の専門家と連携しながら、現在の STORES 予約 であるクービックのグループ化、会社の株式譲渡、会社の資金調達をまとめてひとつの取引としておこないました。当然関係者も多いので何枚もの契約書を交わし、交渉をおこない、それぞれが複雑に関連しているので、ひとつでもピースが欠けてしまったら終わりという難易度が高い部類の資金調達だったと思います。

Googleからの資金調達と提携の舞台裏

──投資家が STORES に感じている期待や、評価している点はどんなことなのでしょうか。

当然株主の方々それぞれに色々な評価ポイントはありますが STORES が挑戦する市場が大きいこと、また、商いや消費の形が変化する中で、商いを支える複数のプロダクトをまとめて使う需要に応えられる稀有な会社であることに可能性を感じていただいていることが多いです。そして、僕らが目指す「Just for Fun」が実現する世界に共感いただけていると感じています。

──この5年の中で、それらに変化はありましたか?

期待されている軸は変わりませんが、会社の規模が大きくなるにつれ、よりガバナンスが求められています。当然CFOとしては、厳しくすることだけが正しいとは思っていないので、STORES にとって適切なバランスを模索していきたいです。細かい所だと、稟議のあり方や、意思決定の仕方、予算統制等々段階的に強化していき、オーナーさんに価値を提供できる会社に少しずつ近づいていると感じています。これもプロフェッショナルでありながらも STORES にとって最適な形を模索してくれるメンバーが集まってくれたおかげだと思います。

──最近では、Googleからの資金調達を発表しました。この調達で評価されたポイントはどんなところなのでしょうか。

Google社のご判断に関して当社がコメントはできません。けれど、当社の視点から捉えるとGoogle社は、STORES がオーナーさんに提供する価値をさらに向上できる素晴らしいパートナーだと感じています。

というのも、オーナーさんの大きな課題のひとつに、いかに商品をインターネット上で発見されやすくするか、ということがあります。お店を開くだけでは、なかなか消費者に見つけてもらうまでに時間がかかるからです。

Googleが持っている消費者接点の技術やプロダクトと、オーナーさんの情報を連携させることで、オーナーさんのこだわりの商品が見つけられやすくなれば、商いがしやすくなります。一方で、消費者から見れば、オンラインとオフラインを問わず、「今」欲しい商品やサービスが見つかることは大きなメリットになる。

STORES にはオンラインとオフラインを跨いで商いを支える強みがあり、Googleにはオーナーさんや消費者に新しい体験を創り出す力があると思います。先方にも同様に思ってもらえると嬉しいですね。

また、僕自身の話をすると、関係構築から執行まで何年も重ねてきたやりとりが実った資金調達でもあり、とても思い出深いです。

布陣を固め、いよいよ本当の価値を提供できる

──この5年間で、オーナーさんの商いのあり方も大きく変化しました。STORES が提供する価値も変化したのでしょうか?

プロダクトの数が増え、サービス名の変更など大きなニュースがたくさんありましたが、提供する価値が大きくなるのはこれからだと思います。プロダクトに関わるメンバーを見ても、組織全体を見ても、そしてコーポレート部門もそれぞれに力をつけ、勢いが出てきました。次の5年間で本当にオーナーさんのメリットになる価値を提供していきたいですね。

──資金調達の際に社外でおこなわれたオーナーさんへのインタビューで、「STORES のおかげで商いがうまくいった」というエピソードがあったとか。

そうなんです。オーナーさんに「STORES のおかげでうまくいった」「STORES の方にサポートしてもらった」と言っていただけた時にはとても嬉しかったです。僕らに気を遣って話してくれているのかなと思いましたが、オーナーさんの顔を見たら心からの言葉だと実感できました。

複数のプロダクトを使った時の便利さや、STORES があったから商いがうまくいくという実感。今の STORES には、それらを作る最高のメンバーが揃い、議論ができているのでこれからがいよいよ楽しみです。

「支える」のではなく、「促す」コーポレート

──最後に、これからのことを教えてください。これからコーポレートチームとして目指すことは何ですか?

これからの STORES は、まだまだ変化していきます。オーナーさん価値向上のため、コーポレートアクション等の変化はまだあるかもしれません。そのアクションを「支え」られるよう、より強いチームづくりをしていきます。

その先に目指すのは、オーナーさんに提供できる価値を最大化するために、STORES の変化を「支える」のではなく「促す」コーポレート。0から1を作るフェーズがようやく終わったので、これからの1から10を作るフェーズを楽しみたいと思います。そして、今のメンバーならきっと出来る、と確信しています。

そして、商いをやっている人なら誰でも知っている会社になりたいですね。お店やネットショップを見ていると、STORES を使っているオーナーさんに出会えることが少しずつ増えてきました。次の5年間で、商いをしている人みんなが知っていて、みんなが使っている存在になれたらいいなと思います。

写真:天野莉絵
取材:加藤千穂・山口佳世
デザイン:呉 琳心
イラスト:石橋 講平
文:出川 光

齋藤さんのお気に入り:北川牛乳
娘が大ファンになった牛乳ジェラートを紹介させて下さい。娘は甘いものはそこまで好きではないのですが、このジェラートは物凄く気に入り半分取られましたw。ちなみに、Google Shopping経由で購入しましたが、こだわりのジェラートが三重のオーナーさんから届いているという事を考えると、多様な商いを微力ながらサポート出来ているかな、と勝手に想像してしまいました!

\ STORES では一緒にはたらく仲間を募集中です!/


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